経済産業省が発表した今年の夏の電気の需給見通し。
「すべての原発が動かなくても、もっとも電力を使う日まお乗り切れる」ということだ。
だから、あの2011年の夏のように、計画停電という“脅し”も無く、数値目標付の節電要請も無いということだ。再稼働を急ぐ関西電力と九州電力は“余裕”が無い。
しかし、他の地域の電力会社からの融通を受けることでしのげる。
結果、「予備率」は3%を確保できるという見通しだそうだ。
東京電力の予備率は11%だとか。節電の定着と“新電力”によって需要が減っているからだ。予備率の一番高いのは四国電力。12%を上回る。太陽光発電により大幅なゆとりが生まれるからだと言う。
だから、ここ3年、原発が無くても電気はひっ迫しなかったのだ。原発無しで暮らしてこられたのだ。
このことだけで見ると、先生方やお役人さんが「ベースロード電源は」とか「国富が流出する」とか「経済成長に影響大」などと口角泡飛ばしていることが“滑稽”にすら見えてくるんだけど。
先生方やお役人さんたちは5年後、10年後のこの国の姿をきちんと想像して、再稼働を言っているんだろうな。
目先の夏の事で原発の全てを語るなんてバカな国民とでも思っているんだろうな。
だって、昨日の国会でも安倍は福井地裁の仮処分決定を受けても「規制委員会と裁判官の間にはいくつかの点で事実誤認がある」と言い、「世界でもっとも厳しい新規制基準に適合する原発については再稼働を進めていく」ってオウムちゃんのように言っているんだから。
だからね、なにはともあれ、電気をなるべく使わない社会構造、国民の意識改革を徹底していく方が原発ゼロを目指すには最適な方法なのかもしれないと思ってしまう。
原発に掛ける費用、技術。それを二酸化炭素をなるべく少なくする火力エネルギー開発の為に振り向けたほうがいいのでは、自然エネルギーの抱える問題点をクリアする技術開発に振りむけたほうがよろしいのではないかとも。
石炭、石油はいつか、いずれか枯渇するかもしれないけれどね。
使わないのが一番なのさ。電気の需要が減ったとしても電力会社は利益を上げているんだし。
おしなべての「素人論議」なんですがね。
事務所の周りは今除染作業の真最中だ。作業車や作業員で道が溢れ返っている。
この辺は市内でもいわば中心地。
5年経っての除染。除染後の線量はたしかに下がっている。ということは今までこの界隈に住んでいた人達は、それなりの線量の中で暮らしていたってことだ。
避難地域の帰還問題にしても「再除染」が大きな問題になっているし。
県内のあちこちにあるモニタリングポスト。そこに表示されている線量。
それがあることが日常になり、慣れてしまったという光景。
マイクロシーベルトと一生おつきあいしなければならない暮らし。
原発に依存しているかぎり、こんな奇妙な“異常さ”が“日常”になってくるんだぜ。
屁理屈言えば、モニタリングポストだって「電気」を必要としている・・・。
普通な国ってどんな国・・・。
2015年4月17日金曜日
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