2017年3月27日月曜日

「よろしく」から「忖度」へ

日本語にはどう解釈したら、どう捉えたらいいのかわからない、がしかし“便利”この上ない言葉がある。

「よろしく」という4文字だ。なにをよろしくという目的語もつかない用語。

政治家からよろしくと言われれば、その意味を忖度してなんらかの措置を手当をするのが官僚だ。

他人の心中をおしはかり、推察することを忖度すると言う。

今、官僚は官邸の意向を忖度することに必死だ。官邸の意向に沿うのなら黒を白とも言いかねない。

忖度に良いも悪いもない。忖度は忖度だ。女房だって夫の意向を忖度するってことは十分ありがちだ。

「一般人」の世界にだって。

安倍政権の“ずるい”ところは、官僚の人事権を官邸に”一極集中“させたことだ。内閣府の中にか、人事局というのを設置し、官僚を「管理」しているのだ。

国会議員の仕事でかなりの時間と働きを要求されることに「陳情」がある。
地元選挙区からの「陳情」に応対し、それに応えること。特に自民党にあっては長年の慣行であり、それをうまくさばけるかどうかが、その人への評価となる。選挙へ影響する。
しかし、陳情できるのはすべての人では無い。各種団体や地元の首長など限られた範囲の人たちだ。

陳情を裁くのは概ね第一秘書だ。役所に同道するのも常だ。
橋をかけろ、道路を作れ、道路の格をあげろ、国有地や国有林の扱いをどうにかしろ。などなど陳情の内容は多岐にわたる。

族議員が生まれる温床もここにある。

役所に行って「よろしく」とさえ言っておけば、役所はその意向を忖度して動く。一言、電話かけるだけでもいい。

これが政治の、国政の中に有る一つの実相だ。選挙区制度のなせる業だ。

国政全般について勉強し、論議をする傍ら、優先されるのは「地元対策」なのだ。

国会議員の多くは、この「よろしく」と「忖度」と「地元の意向」との中で蠢いている特権階級なのだ。特権階級に押し上げたのは国民なのだ。

官僚はおろか自民党の国会議員だって、大方は安倍の、安倍官邸の意向を忖度している。
忖度政治は何も今にはじまったことじゃないのだ。

そうした日々の中でこの国の政治は劣化の一途をたどっている。

そして官僚は勝手に公文書とも言われるものを破棄したりのしたい放題だ。
破棄したと言われるものが残っていた例もあるが。

公文書、公文書に等しいもの、それを残してあるかどうか。保管されているかどうかは、国の歴史にもかかわるものだってあるのだ。

福島にある「忖度」を考える。
東電は国の意向を忖度しているだろう。原子力規制委の意向も忖度しているだろう。
帰還をめぐり住民の意向も、当該町村の意向も忖度の範疇に入るのかもしれない。

忖度政治はなにもいまさら始まったわけではない。
敗戦直後から進駐軍の意向を忖度して行われたことも数々あった。

今でいう「忖度」の範囲から外されているのは沖縄だけかもしれない。

今夜で国会は一区切りつきそうだ。予算が成立するから。

なぜ野党はおめおめと今日の採決に応じたのだろうか。
野党は安倍の何を、自民・公明の何かを忖度したのだろうか。

何も解明されないままの“いきなり選挙”ということかな。

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