2020年10月3日土曜日

歪んだ政権、歪んだメディア

 

安倍が退陣してからもう一月以上になる。

菅政権の存在意義がわからない。

 

安倍退陣劇には“真相”が全く分からない。病気を理由にした退陣だが、今はすっかりお元気であらせられる。

有能な薬師(くすし)が不老長寿の薬を調合したかのようだ。

 

フランス料理を楽しみ、ワインまでも口にすると報道があった。

ならば辞める必要は無かったのでは、と思いたくなる。

古巣の派閥に復帰し、一議員として活動すると言ったそうな。

 

自民党の派閥とは摩訶不思議な存在だ。時運の赴くところ「派閥解消」を内外に宣言した時代があったものの、“政局騒ぎ”になると突然のように復活する。

 

菅は「無派閥」を旗印に首相の地位を手にした。

辺見庸は菅を早くから特高の匂いがする男と喝破していた。
権力をかさに着た官僚やメディアに対する官房長官時代の菅のこれまでの政治的暴力は安倍の無知性・凡愚な暴力の陰に隠れてあまり真正面から問題視されることはなかった。が、その特高まがいの陰湿な政治的暴力は早くもその本領を露わにした。

いま菅が行っていることは、安倍政権の延長にとどまらず、「自身が内包している」陰湿さが、権力を傘に、「暗い、いやな時代を呼び込もうとしているかのようだ。

官房長官として、彼の顔をずいぶん見てきた。

そこから感じたのは暗い影のあるまことに陰鬱で危険な男という印象。

菅は安倍が「憑依」した政治家かもしれない。そして、安倍退陣に当たっての「密約」があったと察する。

安倍内閣時の“不祥事”の後始末をすること。

 

すでに「桜を観る会」は“廃止”にした。無くせばチャラよという具合。

モリ・カケをどうするか。五月蠅いマスコミを黙らせるため、補佐官に共同通信の柿崎某を起用した。そして、内閣記者会のメンバーとの定例食事会。

柿崎は安倍批判でテレビで名を売った奴。

カネで転んだのか。

政治家とマスコミとは同じ穴のムジナ的なところがある。

佐藤栄作は大津さんという長年仕えた人の代わりにサンケイから楠田実氏を据えた。

三木武夫は読売の中村氏を起用した。

菅直人はTBSの下村健一を起用した。

ざっと上げただけでもこんな“人脈”

 

国会も開かず、国会演説もないまま、メディアは世論調査を書く。

60%以上の支持率・・・。

かなり「盛られた」立志伝物語。集団就職という言葉を知っている世代には響く。だけどそれは違っているが支持されているその物語。。

何かの手ずるで小此木彦三郎の事務所へ。それを足掛かりに国政へ。

今度、機会あれば「ハチ」に聞いてみよう。八とは彦三郎さんの息子。

「令和おじさん」として名を馳せ、パンケーキを好む。安里被告と舌鼓を打っていた写真はバカバカしかった。

 

働く内閣と彼は言う。ならばこれまでの内閣は働かない内閣だったのか。

縦割り行政を排すという。7年余りの官房長官時代にそれは出来たはず。

デジタル庁と言う。わざわざつくべき組織なのか。

 

歪んだ構図である。

すり寄ってくる記者を可愛がる。これが一番の問題。

嫌なメディアの言うことを聞く度量が求められるのに。

メディアだけではない。学術会議の人選にも口を出す。

政権批判してきた学者は排除する。これを陰湿と言わずに何というか。

 

木枯しの季節だ。

紋次郎のセリフが生きてくるのか。追及に対して。

「あっしには関わりのないことでござんす」。

何事もそうされるのかも。

  

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