2021年6月25日金曜日

欲望の五輪、社会正義に反した五輪

 

去年、首相だった安倍は言った。

「完全な形の五輪にする」と。

 

菅は言った。「コロナに人類が勝利した証としての五輪開催」と。

 

どちらも“実現”していない。

 

コロナ以前の五輪は「復興五輪」と位置付けられていた。聖火リレーなるものを出発地を福島にしたのも福島を利用したものだ。

 

アンダーコントロールという嘘、“おもてなし”という意味不明の言葉。

おもてなしとはIOCの会長や副会長に多額の経費を使い、関係者に貢物をすることか。

 

IOCとは「カネまみれ」の貴族階級だ。

来日中のコーツ副会長の滞在経費は3千万円。バッハ会長の宿舎は一泊300万円とか。虎ノ門から新橋までトンネルを掘った。“マッカーサー道路”と呼ばれる。

 

菅はIOCが決めることという。尾身会長はG7で合意されたのだから言うことはないと“変身”する。

「分科会」なるものは解散したとか。

科学者の腰は引けていた。

撤回したが観客にはアルコールOK.

丸川はステークホルダーと位置付け、関係者への厚遇を明言する。

 

観客は入れるという。街の飲食店は8時閉店・・・。

矛盾だらけだ。

 

小池が過労で入院した。開催都市の司令官は不在だ。

 

開催地東京の感染者は、また増加となった。

五輪開催のために緊急事態宣言を解除したからではないか。

 

菅も小池もその取り巻きも「退路を断った」。行くも地獄、行かざるも地獄。

それぞれの政治的欲望の達成のため。

 

ワクチンは供給量不明で鳴り物入りで始めた「職域接種」を中止にした。

政治不在の最たるもの。

 

観客は一万人。50%。

関係者なるものを除いても。

 

選手と観客が一体となることに五輪の意義がある。

日本人だけの観客。

外国選手にとっては「アウエイ」。日本人は「ホーム」。

サッカーで散々知らされてきた。ホームとアウエイの損得。

「公平」ではないのだ。

 

何やら書き連ねてあらためて思う。

 

「歪んだ五輪」、中止すべきだ。

歪んだ構図の中に巻き込まれることを冷静に考えるべきだ。

 

スポーツの感動。それは「勝つ」ことではない。

「ウインブルドンの観客はグッドルーザー(悪びれない敗者)に惜しみない拍手を送る」。それがスポーツの神髄だ。どっかで見た光景がある。

女子柔道の重量級の試合。延長戦にもつれ込んだ。片方の選手が足を痛めて立てなくなった。審判から“注意”の判定。

勝者は敗者を背中におぶり、二人でマットに一礼をして去った。

女子陸上、5千メートルか。二人の選手の足が絡んで一人が転倒。走り始めていた選手は転倒した選手のところに戻り、肩を貸して起こし、歩き始めた。二人は手を携えながら一緒にゴールした。

 

スポーツの力、感動とは「勝敗」を越えたところにある。その時の観客は総立ちで二人を、惜しみない拍手で迎え入れた。

 

「ホームだから多くの声援を貰えるし、有利だ」と言っていた選手がいた。おかしい。

 

外国からの観客は容れない。観客は日本人だけ。それでも勝に拘るのがいいのかどうか。

 

同じ条件で競い合うのが五輪のせいしんではないのか。

 

1964年10月10日の空に思いを馳せる。空は澄んでいた。

2021年の空はどんな色をしているのだろうか。

 

多額の放映権料で左右される。オフィシャルスポンサーのご意向を受け入れ厚遇する

 

東京五輪は歴史上に多くの汚点を残した。

日本人の“美学”はそれを許せないはずなのに・・・。

 

 

2021年6月6日日曜日

ワクチン狂騒曲・協奏曲・競争曲。

 

このところ人に会うとあいさつ代わりの言葉が「ワクチンもう打った?」。

周りに接種場所を探して苦心しているようだ。

飛び込みで打ってくれる医者もいれば予約に苦労している人もいる。

 

テレビでは連日「ワクチン接種」の話題がしきり。

東京や大阪の大規模接種会場の様子をはじめとして。

 

日本はかつてはワクチン先進国だった。コロナが“パンデミック”になる前に

官民挙げてワクチン開発に専念していれば、少なくとも数か月前には国産ワクチンが開発され使用されていただろう。

子宮頸がんワクチンが問題化して以来、薬品業界はワクチンが”タブー視されるようになたのではないか。

 

結果ワクチンよりも治療薬が優先された。アビガン・レムデシビル・・。今は話題にならない。

ワクチンはファイザーなどに依存せざるを得なかった。

 

接種がOECD加盟国の中でも下位に位置した。

今、懸命に”巻き返し“が図られている。

 

自衛隊の医官を動員してのワクチンなる日々。国家総動員体制だ。

 

接種を終えた人にテレビは聞く。体調を。

大方が「何の問題も無かった」。

 

インタビューした人に後追い取材はすることはない。

その夜や翌日の様子をフォローすることは無い。

二回目の接種後に体調不良を起こすともいわれているが。

 

ワクチン接種に異を唱えているわけではない。

テレビの一過性の報道に疑義を持つからだ。

 

1回目の接種を終えた人は1000万人を越えたという。

数日前までは優先順位があった。医療従事者・高齢者・基礎疾患を持つ人・そしてそれ以外の人と。その“順位”は崩壊した。打てるところは打てるところから。

 

ワクチン問題がマスコミの耳目を集めてからはPCRのことはあまり話題にならくなった。治療薬のアビガンやレムデシビルの事も。

 

菅の出口戦略は「ワクチン」のみ。国産の治療薬は「治験」が終わっていないからと“行方不明”だ。

ワクチンは五輪開催の“必要十分条件”ということか。

 

ワクチンの供給が潤沢になったということか。

接種を急ぐ政府はさまざまな方式を考えている。

職場での集団接種。大企業には必ず診療室がある。医師や看護師が常駐している。接種は比較的容易だ。

 

新聞社もテレビ局も診療所を持っている。接種は社員の家族も適用される。

年齢区分は無い。全てにおいて恵まれている。

 

集団接種会場で接種に当たる医師や看護師には「日当」が支払われているという。

「医療崩壊」は改善されていない。

ワクチン接種以外の「コロナ医療者」、感染者は減ってきているとはいえ過酷な環境の中で身も心もすり減らしている。

待遇は従前通りだ。

 

医療従事者の「格差」。

 

菅はオリンピック開催というゴールに形振り構わず打てる手を打とうとしている。都知事もそうだ。

昔、犬の散歩に行っていた代々木公園。パブリックビューイング会場にするため代々木の森の樹木を伐採した。

反発に会い、ワクチンの接種会場に変更するという。

 

相変わらずのその場しのぎ、付け焼刃。

 

オリンピックまでにワクチン接種は終わらない。

政府の分科会会長の尾身は菅のポチから脱し、科学者の良心を取り戻したようだ。

政治家と科学者との間で対立が起きている。

 

コロナ渦の中の五輪。ワクチンに狂奔する中での五輪。

宮本武蔵の兵法書、五輪の書にはこうある。

“我、神仏を尊びて、神仏を頼らず”。

ワクチンは頼るに値するのかどうか・・・。

まだワクチンは接種してない・

 

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