東京へ行ってきました。江戸に行ってきました。行くたびにあの町は変貌している・・・。我が家の周りもすっかり、この数ヶ月で光景を変え。商店街に続々空き地。中高層ビルが立つとか。町並みがずっとそのまま歴史を持ち続けれことは無いとわかっていながら。どっか町並みもそこに住む人達も昔のままでいて欲しいというのは理にかなっていないってこと百も承知ながら。中学の後輩がやっていたミドリヤって洋品屋さんも跡形無くなって空き地。整地されており。亭主の母校の制服を扱っていたとこなんですが・・・。
新幹線で手にした冊子。トランベール。今月号の特集は古き良き時代の東京。江戸。落語の舞台をメインにした観光案内。隅から隅まで読んでしまいました。
子供の頃。高校生くらいまででしょうか。親や祖母の影響で、いや、連れられて。寄席に時々行っていました。大体が新宿の末広。古典落語を聞かされ、泣いたり笑ったり。家でもラジオでいつも落語をやっていた。真似して覚えてどっかで喋ったことも(爆笑)。講談、浪花節。よく聞いていました。いや、聞くよりしょうがなかった。娯楽ってそれしかなかったような。
トランベールに書かれている落語の舞台。例えば白浜。場所さえ知らなかった。題名は知っていたけど。浜松町と田町の間の一角。昔は遊郭もあったとか。
増上寺の鐘の音も聞いたことがありません。葬儀で行ったことはあるけど。
寄席の数も減ったようです。上野の鈴本演芸場。新宿末広。四つしか残ってないとか。2,800円。入場料。浅草界隈の昔の風情が書かれている・・・。どれも知らないことばかり。
鰻屋さんや蕎麦屋さんのことも。落語には必須の舞台。知っていたのは神田の藪蕎麦だけ(笑)。江戸と関西の鰻の焼方の違い。昔あったサザエさんという漫画。サザエさんは鰻を嫌って食べなかった。関西ではマムシって言われていたから。このマムシ。「間蒸し」と書くとか。焼いただけの鰻は固くて食べ難いからご飯の間に挟んで蒸したのが由来とか・・・。
論語読みの論語知らずーーーって言葉ありますが、東京育ちの東京知らず。読んだ瞬間は、是非今度時間作って行ってみようって思うだけ。今更聞けない東京名所。こんなに知らなくっていいのか・・・。自問自答なり(笑)。
病院も変わっていました。会計システム。現金自動支払機導入。診察券を黙って機械に入れ、番号票引き出し、その番号が表示されたら機械でバーコード読み取り支払い・・・・。人件費の大幅削減。コスト削減。慣れずに戸惑う患者さんたち。
会計窓口で無愛想なおねえちゃんに金払い、お義理で言われた「オダイジニ」。なんの感情もこもっていなかったけどまだ人の声が聞こえただけよかったかも。すべて機械化。機械化。IT.IT。寄席で聞く落語の世界は全てが"話術"。扇子と手ぬぐいだけの小道具。その芸はうろ覚えながら未だ忘れず。ほんとに泣いて笑った・・・。
都会ってやがて言葉のいらない社会になるんでしょうか。