2020年3月2日月曜日

覚醒しろよ、内閣記者会。

官邸の記者クラブ。内閣記者会とも永田町クラブと言われている。
そこに多少の出入りはあったものの、約20年間所属していたものとして一言書く。

今更ながらだけど、権力とメディアの関係。それは常に「緊張」がともっていてしかるべきだ。
記者が安倍に“同化”し、安倍の猿芝居に手を貸しているような今の在り方に今の政治の世界の異常さとメディア界の凋落を感じる。

2月29日の記者会見。記者会見というより安倍の演説会だった。
プロンプターを読み上げるしか能のない安倍。
言葉尻だが、万全を「マンゼン」と読んでいた。毎度の誤読。
そして、内容は形容詞を並べ立て、大方の人が周知のことを言っただけ。
全校休校の言い訳。自らが決断した。責任はすべて私にある。またも出ましたある種のヒーロー現象。

安倍内閣になってから、記者会見は自己宣伝の場に化した。
この日の会見は、国民生活を直撃しているコロナ問題について、各種の疑問に答えるべきはずの、特別な会見のはず。国民生活を大きく左右する重大な会見、長時間かけての説明ややり取りが行われるものとある種“期待”していた。
しかし、その期待は見事に裏切られ、いつもの会見と同じようなものだった。

“期待”は見事に裏切られ、空虚さだけが残った。
あれで「国民に対して丁寧な説明をした」とほざかれてはたまったもんじゃない。
記者会見を安倍が申し入れたのか、記者会側が申し入れたのか。
どちらにしても、安倍の独演会。

首相の記者会見は1時間というのが慣行だった。
記者会見は基本的には記者クラブが主催するもの。
確かに、事の是非はともかく、首相会見の前には各社の代表者会議というのがあり質問項目を決めていた。しかし、それは代表質問をする幹事社が何を質問するかをそうだんするもので、それは“当局”に事前通告されていたが、その他は「自由」だった。首相の答えが判然としないと、何回も重ねて質問する、いわゆる「二の矢、三の矢」を問うことも自由だった。
幹事社の質問があらかた終わると「各社、自由にどうぞ」と声をかけ、最前列のキャップをはじめ、後方の記者も質問を繰り出していた。

会見の仕切り役は当局ではなく、幹事社の意向によっていた。
会見の冒頭発言に15分も首相がプロンプターを見ながら喋り捲るなんて言うこともなかった。
佐藤栄作首相時の「テレビだけに直接話します。他は出て行ってください。やりましょう」というけんか腰。記者団は「出よう出よう」と席をたった。広い会見室で一人カメラに向かって話す宰相の姿はみじめだった。

今は官邸に置かれた内閣報道官という人が会見を仕切る。
一人一問という制限を課す。質問者は所属と氏名を名乗ってから質問してください。手が上がる。報道官はその人の名前を言って「どうぞ」という。
なんだい、知り合いじゃないか。ならば名乗らせなくてもいいじゃないか。

細川内閣になってから、彼がペンで記者を指して質問するという異様な光景がうまれた。
福田康夫内閣時、記者の質問に「あなたと私は考えが違うんです」と言わせたこともあった。

過日の会見はわずか32分で終わった。打ち切られた。強権発動。
記者席から「まだ質問があるんです」という女性の声が聞こえたが、一瞬の躊躇を見せるようにして安倍は会見場を後にした。

権力とメディアの間に自由闊達な応酬がないというのは大げさに言うわけではないが民主主義に反する。
そんな会見の在り方を了としたのは記者の側だ。「時間無制限一本勝負」。
今回の会見はそういう重大な会見のはずなのに。

32分で数問の会見しか行わず、それもAP通信の記者も含めての「出来レース」と映った。

記者会見の意味をなさない。それを許す内閣記者会の記者の、記者としての矜持。

例えばだ。専門家の意見も聞いて全校休校にした。それは、いつ、どんな専門家だ。その疑義は残ったままだ。それが彼のいう「丁寧な説明」なのか。

今日、国会で、参院予算委で「化けの皮」がはがされ始めた。
しかし、国会の場でも彼は言う。「質問通告が無いから答えられない」と。

官房長官の「懇談」では記者はレコーダーやスマホを籠にいれて差し出していたということもあったと聞く。

茶番劇のような会見があって、きょうの紙面は安倍批判。その乖離、甚だしくはないかい。

この日の会見の幹事社は朝日新聞とテレビ朝日だった。もちろんそれらの記者は知らないが・・・。

新聞協会で、記者会見の在り方のついて真摯に再検討する時期にきている。
32分の会見を了とするような会見なら、各記者の疑問に答えない会見なら止めたほうがいい。
叔父さんにならって、テレビカメラに向かってプロンプターを読みあげていればいい。

何人かの首相に執拗に質問をした記憶がある。
しかし、それで何らかの職務上の不利益を被ったことはない。

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