論語にこういう一節がある。
「曾子言ひて曰く、鳥の将(まさ)に死なんとする、其の鳴くや哀し。
人の将(まさ)に死なんとする、其の言ふや善し。」
口語体にすれば、おおよそこういうことだ。
「鳥の死にぎわの悲鳴には、人の胸をえぐるような悲痛さがこもっている。
人が死を前にして言う言葉には、真実がこもっている」。
新型ウイルス問題が医療を含めて大問題になっている中、書かねばならぬことがある。
安倍晋三夫妻の“犯罪”の一つである、「森友問題」。
学校法人「森友学園」の国有地売却問題を担当していた財務省近畿財務局赤木俊夫氏が、佐川宣寿元国税庁長官の指示で決裁文書改ざんを強制され自殺に追い込まれた事件。
その遺書が週刊文春で「公表」された。
最後の手書きの部分。
“今回の問題は、すべて理財局が行った。指示のもとは佐川元理財局長と思います。最後は下部がしっぽを切られる。
なんて世の中だ。手がふるえる。怖い。
命 大切な命 終止符“
NHKの元記者の相沢氏が公表、公開に貢献した。彼の正義感とNHK内の“安倍内閣”との相似性。
彼は彼でNHKの内部を暴露する。
超本人は当時の東京の報道局長小池某。
官僚の「悪事」は安倍が国会での答弁で「私や妻がかかわっていれば、総理はおろか国会議員も辞めます」と興奮して喚いた一言。この言葉が悲劇の引き金。
官邸の指示か、財務大臣の指示か。
財務官僚は安倍の「狂言」を正当化するため、資料の破棄、改ざんに血道をあげた。その張本人が佐川。
赤木氏はいわゆるノンキャリア。キャリアの上級官僚から徹底的ないじめをうける。嫌がらせを受ける。「パワハラ」の典型だったような。
「公務員の犯罪」は地位や身分の乱用で起きる。保身のために起きる。
財務省に大阪地検が加担した。地検特捜部長は不起訴を決め、函館地検の検事正に栄転。また大阪地検の次席に舞い戻りの出世。
例えば元TBS記者の山口某の強姦問題。
閣僚の相次ぐ不祥事。もみ消され不問に付され。
なぜ乗り切ってこられたのか。理解不能だ。
そして、安倍が言えば何でもまかり通る空気が国民にも伝染し、「意志を持たない民」が誕生している。
籠池側の訴訟はすべて棄却。籠池は有罪、佐川はお咎めなしの栄転。大阪地検特捜部長も前述のように栄転。
腐りきった日本の官僚組織の実態を物語っている。それが赤木夫人の“決断”で日の目を見た「遺書」。
奥さんは国と佐川氏に計約1億1300万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。
この提訴を司法はどう扱うのか。再び問う。
政治家の”犯罪“はこれまでも多々あった。司法が機能したと思えるものもあたし司法は死んだと思われるものもあった。
安倍内閣になってから、「司法」は無いに等しい三権の一つとなった。
森友事件、もう一つの問題は安倍夫人の言動、行動。秘書官とされていた
谷査恵子氏はすべてを知っている。しかし、今は異国の地に飛ばされている。
今、新型コロナウイルス問題で、世界は騒然としている。
このコロナ問題でもいきなり「一斉休校」を言い出したり。自分が言ったことの「負の連鎖」には気がまわらない。
面倒になってくると省庁に丸投げする。
コロナの問題からは手を引いてもらいたい。
森友問題。次は野党が佐川を国会の証人喚問に呼び出せるかだ。
もはや刑事訴追の恐れがあるためという言い訳は通用しなくなっているはず。
そしてメディア。
心ある記者には圧力を掛ける。東京新聞の望月 衣塑子記者はめげない。
閑職に追いやられる記者もいる。
前述のNHKの相沢記者はNHKを退社し、大阪の新聞社に身を置いている。
直近では朝日新聞の福島ともつながりが深い
青木 美希いう人は記事審査室に移動させられたこと。朝日新聞においておや。
遺書の公開を機に、この問題を国民は放っておいて良いわけはない。
官僚は誰のために働いているのか。政治家ではなく、国民のためのはず。そうでない現状は政治の仕組みが崩壊しているという事の証左。
国会は政治家が嘘をつく場所になり、官僚が公文書と言う事実を抹消する日本の政治。放っておいて良いわけがない。
それにしても「文春」。
田中角栄は立花隆の「田中角栄研究」で田中金脈を書かれ、児玉隆也の「悲しき越山会の女王」と相まって、世間の指弾を浴び、志半ばにして、潔く首相の座を去った。
これは月刊誌の文芸春秋。
今回の「安倍ゲート」は週刊文春。まさに「アメリカのウオーターゲート」事件をもじってだが。
今の日本のジャーナリズムを考える。考えて、また考える。
2020年3月22日日曜日
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