2017年9月22日金曜日

解散の「大義」ということ


25日に衆院が解散されるそうだ。
解散の大義をめぐってなにやらいろんな話が伝えられている。
もともと、というか政治史を見ても解散に大義なんてあったためしがない。

解散せざるを得ない理由があっただけだ。

「バカヤロー解散」も「追い込まれ解散」も「死んだふり解散」も解散に名は付けられたが“大義”など存在しなかった。

広辞苑には大義とは重要な意義、大切な意味とある。人のふみ行う重大な道義、国に対して為すべき道としか書かれていない。

大義、あるいは大義名分を糾しても致し方ない。それは解散権を持つ者の「都合」「私利私欲」「党利党略」でしかないからだ。

安倍は「追い込まれて」いるのか・・・。

今度の解散に名前を付けるなら「異次元解散」だ。
失敗に終わった「異次元の金融政策」、アベノミクス。
好戦的な北朝鮮に対する「異次元の制裁」。どういう行動を指しているのかわからないが。
そしてなによりも自らの“疑惑”隠し解散。

卑怯な男だ。

解散には大義は無くとも「理由」は存在する。
その理由は自己都合の勝手解散。

解散には憲法の7条解散と69条解散がある。69条解散は内閣不信任案が可決された、いわば国会の意志による解散。
7条解散の解釈は難しい。内閣の助言と承認により天皇の国事行為としての解散とされているから。

とにかく解散する「理由」がまともな人間、政治家からすれば見当たらないのだ。

「選挙で禊をすます」といわれている。すべてが御和算、清算されるといわれている。

それを狙っているとすればとんでもない“違法行為”だ。

選挙には800億円の費用がかかる。そんな大金をかけてもやす選挙の意味はなんだ。

安倍政治、安倍の発言は“嘘”という縄を繋ぎ合わせてきた。

「常識」でかんがえてみよう。
安倍は北朝鮮の脅威を煽ってきた。北朝鮮に喧嘩を売り続けている。
国民は騙されているのかもしれない。

「Jアラート」なるもので混乱させておいて、北朝鮮の脅威を「在るもの」と洗脳しながら、北の“脅威”がいつあってもおかしくないと言いながら、有事には対処が不可能になるような衆院の解散を行う。

政治に空白を生じさせる。北の脅威は本当は「無い」ということなのか。

安倍は極端に民進党や共産党が生理的に嫌いなようだ。国会答弁の喧嘩腰をみていればわかる。

民進党が衰退化している。この際、民進党を徹底的に叩こうという事か。

野党は不甲斐ない。野党共闘で揺れている。
安倍政権を倒すには野党共闘しかない。
政党間の協議では埒があかないなら、市民団体が主導権を握ればいい。

安保法制や共謀罪で連日国会を取り囲んだ実績。
シールズや市民団体の動きに野党が引きずられていたようなかっこうのあの時を再現することも出来るはず。

民進党の“内紛”は自民を利している。舐められている。だったら安倍の常套句ではないが“異次元の策”を考えればいい。

前原よ、自民党に手を突っ込めよ。もしかしたら自民から”野党“にまわる人だっていないとは限らない。
「そんな人が数名はいる」と言えば自民に動揺が走る。
疑心暗鬼を生む。

知将と言われた戦国武将ならそうしただろう。

総選挙後の特別国会や臨時国会、いやそれも拒否するだろうから来年の通常国会でも「モリカケ問題」を野党は忘れないことだ。
禊を済ませたなんて言わせてはならない。

今、解散総選挙を行う。自民党は勝つ。公明も勝つ。安倍政権は続く。任期は東京オリンピックまで十分ある。
安倍の野望は開会式の場に立つことなのかもしれない。大叔父と比肩しようと。

全てがばかばかしく虚しい限りだ。

付け焼刃の選挙公約が出されるだろう。まさに付焼刃。まともに取り合う気にもなれない。
古い膏薬だ。すぐに剥がれるメッキだ。

満腔の怒りの中に身を置き続けなければならないと言う不条理。

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