2017年11月6日月曜日

その男“二枚舌”につき


アメリカの大統領、ドナルド・トランプの訪日。
安倍とトランプはゴルフに興じた。
「ゴルフ外交」がそこにはあった。

プロゴルファー松山英樹が同伴した。彼がそれを名誉と思ったのか迷惑と思ったのかは知らないが「外交の橋渡し役」を務めたということか。

「いろんな難しい話題も時折織り交ぜながら、ゆっくりと突っ込んだ会話が出来た」。安部の弁だ。
どこで会話が出来たのか。コース上か食堂か。通訳がいないと会話は成立しない。
安倍の言葉通りなら、ゴルフ場はうまいこと道具に使われたわけだ。

重要な会談の場だったわけだ。

想起するのが加計問題。年に数回ゴルフを共にする刎頸の友加計幸太郎。
加計学園建設を巡る疑惑がずいぶん追及されてきた。

「学園の建設とか、手続きとか、そんな難しい話はゴルフ場ではしませんよ。
出来るはずも無い。だいたいゴルフ場とはそんなところではないですよ」。
安倍はそう国会でも答弁していた。

ゴルフ場とはいかなる場か。ゴルフを巡る二枚舌だ。

日本語で難しい話は出来ず、通訳付きで難しい話が出来るということ。
バカもほどほどにしろってな。


昔、政治家と時折ゴルフに行った。フェアウエイを歩きながらの“取材”。
壁の耳も障子の目も無い格好の「秘密の場」なのだ。

“会談”の場とされた霞が関カンツリークラブ。名門中の名門クラブだ。
メンバーシップのゴルフ場。
メンバーでも無いのに、安倍はそこでのプレーを強要した。
ゴルフ場は「掟破り」をした。クラブ規約に違反する行為を是認した。

田中角栄も大のゴルフ好きだった。彼は名門の「小金井カントリー」への入会を切望していた。
総理大臣と雖も、いかに金持ちであろうとも「小金井」は彼の入会をなかなか認めなかった。入会が認められた時の彼の嬉々とした表情は忘れられない。
「そのうち君らも同伴プレヤーとして連れて行くよ」。実現されなかった。

神奈川にスリーハンドレッドという会員制の、規約が厳しいゴルフ場がある。
クラブハウスでは上着着用から始まってマナーやエチケットに厳しいゴルフ場だった。
白洲次郎が作ったゴルフ場だと聞く。白洲は毎朝のようにフェアウエイに出て、一人草むしりとゴミ拾いをやっていたという。

トランプと安倍。あまりにも共通点が、似通った点が多い。傍若無人な振る舞いから始まって、口を突いて出る言葉の嘘と虚勢と脅し。

10回程度の電話と数回の「首脳会談」で、彼らは信頼できる盟友になったという。

ホワイトハウスの側近の意見よりも「シンゾー」の意見を聞く仲だと訳知り顔の政治評論家もどきが言う。

共に北朝鮮へは強硬姿勢だ。戦争も辞さない意向だといわれる。
「北」と戦争になれば2千500万人に“影響が及ぶ”といわれる。
日本も「確たる軍事同盟」のもと戦争に巻き込まれる。
そうなればアベノミクスも一億総活躍も福祉社会も地方創生も関係ない。
戦火に怯える一億国民ともなりかねない。

国土が灰燼に帰す戦争はもうまっぴらごめんだ。

「戦争」すらもトランプは「ディール」の対象でしかない。

トランプの支持率は36%、安倍の支持率も50%をいったりきたり。

またぞろ今夜も二人は肉料理に舌鼓をうつのだろう。
肉好きの人は好戦的だ。11月のある日、ある人はそう言っていた。

“チェルノブイリ”異聞

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