加計問題をめぐり安倍はかたくなに加計理事長との会談を否定している。
愛媛県の文書には面談の記録があるというのに。
愛媛県が文書を捏造する必然性はどこにもない。
知事は職員を信頼していると言う。
「電話もしてないのですか」と委員会で野党の議員が問う。
「仮定の質問には答えられない」という。
“もし、私や家内が森友と関係しているのなら総理はおろか国会議員も辞めますよ」と大見得を切った男。すべてが隠ぺいさればれないと言う自信があったからだろう。
それは仮定の事に答えたのだ。
まさに二枚舌としか言いようがない。
森友の破棄されたはずの資料が大量に出てきた。抜けている日もあるが森友と谷査恵子との詳細なやりとりが記載されている。
安倍昭恵が関与していたことは明白だ。
資料の破棄作業は佐川前理財局長が国会で「破棄した」と明言したのとあわせてその作業が行われている。
官僚の答弁は全てが安倍を忖度してのものだ。
イラクの日報問題も当時の大臣は知らなかったと言い続け、処分は防衛省の役人どまり。
セクハラ罪は無いと開き直る麻生。
すべてが安倍を擁護するための詭弁の連続だ。
嘘と疑惑と隠ぺいで塗り固められた政権。忖度と言う空気が支配する政権内部。
「空気」と書くのはイザヤベンダサンこと山本七平がこの国を評した著作のタイトルで用いた表現だ。「空気の研究」。
日大のアメフット部の事件。
「この場に出て事実を話すことが自分の償いだ」と述べたあの選手。大好きだったアメフットを辞めると言う覚悟をして彼は語った。
彼を称賛するにいささかのためらいもない。
彼は一人の人間として自分の良心に忠実であろうと決心したのだ。
きのう会見に臨んだ監督・コーチは保身を旨とした。
挙句、監督は心労で入院した。逃げたと言うに等しい。
伝統ある日大フェニックスの中にある逃げと嘘と保身。
最高権力者である監督を忖度したあのコーチや司会者。
絶対権力者であり、大学の経営陣のナンバー2である男に逆らえない大人たち。
奇しくも「空気」は政界と符合しているのだ。
日大はマンモス校と呼ばれる。学生数の多さを学校当局は売りにしている。
自民公明の議席はまさにマンモス的数字だ。どこか符号してはいないか。
かつて学園闘争が激しかった時代。それは日大にも飛び火していた。
日大全共闘の秋田明大。彼らを潰しにかかったのは応援団はじめ体育会の学生、そしてその中には暴力団も交じっていた。
あの真相を告白した学生はもしかしたら学校をも辞める事態に追い込まれるかもしれない。
「空気」に染まらないまともな企業だってあるはずだ。彼を有能な社員として迎え入れればいい。きっと役に立つ。
東大でのエリート官僚は日大など目にもくれない存在だ。しかし、学生の中には「人間性」に於いて権力を忖度しない優れた人物がいたということ。
「空気」を振り払い、権力機構を解体に追い込む。そんな萌芽が生まれることを祈る。
安倍政権の「醜さ」を糾弾する政治家が与党の中からも生まれることを祈る。
監督もコーチも会見で「正直言って」と何回も行った。
正直と言う倫理観も言葉もかれらによって壊された。
自ら用いた「信なくば立たず」という言葉も安倍によって無意味な言葉とされてしまった。
僕はこんな空気に耐えられない。アナタは耐えられるのですか。
2018年5月24日木曜日
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