2019年1月14日月曜日

嘘とカネまみれの東京オリンピック

いまさらというか、あらためてというか。来年の東京五輪に対して「反対」の意思表示を事あるごとに書いてきた。

改めて自分の意志を明確に表明します。
「2020年東京五輪は国の名誉のために開催権を返上すべき」だと。

今度のオリンピック開催は安倍による嘘から始まった。
各国が杞憂している原発事故に対して「アンダーコントロールされているから問題ないという少なくともまともな福島県民を無視し、世界に対して嘘をついた。
「アンダーコントロールはされていない。福島の現場はおろか、日本の上空に飛散した放射線は天候の具合によっては東京圏の一部にも時折線量計の数値を上げる。

原発事故に関しては、この国の統治機構は隠ぺいに次ぐ隠ぺいが繰り返されている。

IOC総会でtokyoが決まった時にも書いた。
まともな国ならトルコに譲るべきだと。
イランイラク戦争時、空港が閉鎖され行き場を失っていた日本人をトルコ政府は特別機を飛ばして日本人を救出した。
エルトールル号事故の時の「お礼」だとトルコ政府は言った。
日本のメディアはほとんどがその“歴史”に触れなかった。

東京招致をめぐるロビー活動、IOC委員への買収工作が明るみに出始めた。
いつの間にか後追いの記事も無いまま消えた。
オリンピックに重要な権限を持つ「電通」の意向がそこにはあった。
メディアは電通には逆らえなかったからだ。
逆らえば放送種目でも不利な扱いを受けるし、スポンサーもつけないかも。
テレビは怖気づいた。

オリンピック施設の建設をめぐり、不可思議な金の問題が次々と明るみに出た。
それも線香花火のように消えてしまった。

竹田JOC会長の贈収賄疑惑がまた浮上した。フランス発で。
カルロス・ゴーンの逮捕への報復と言う見方さえすぐにネット上を駆け巡った。あながち違っているとは言えないが・・・。

去年大騒ぎになったサマータイム導入も、あおの発想がいかにお粗末かにそれなりの人たちが気づいた。その「構想」はお蔵入りだ。
ボランティア募集の大声はどこかスポーツとは別の事象を思い起こさせる。

オリンピックを目標に掲げるアスリートたちは大勢いる。それを人生を賭けた「夢」だと思っている若者たちも多い。オリンピックこそがアスリートの絶対的目標という思考が彼らにはいつの間にか擦りこまれて来た。大きな夢として。
しかし、彼らが活躍するフィールドは嘘とカネにまみれているのだという事を多くの人が無視する。

子供の頃からラジオから流れてくる実況を噛り付くように聞いていた。
テレビの時代になっても大のオリンピックフアンだ。

それとこの国の実情、オリンピックは完全に政治に利用されているという事とは違う。

テレビの特にNHKの東京五輪に向けての煽り方は物凄い。NHKだけの発案とは思えない。
チコちゃんが「全ての日本国民に問います」というフレーズの如く、国家総動員体制だ。
金栗四三を登場させたドラマ。田畑政治を登場させたドラマ。
これが何を意味しているのか。

マラソンの円谷幸吉は国家の強圧によって死を選択した。

国家・政治と完全に切り離されたスポーツの祭典は望んでいるのだが・・・。

梅原猛が亡くなった。また一人「知の巨人」がいなくなった。
市原悦子が亡くなった。「黒い雨」という映画に出演した位、彼女は反戦を訴え、戦争童話の朗読をライフワークにしていた。
「戦争をなくすこと、世界の問題と関わることも、女優の大事な仕事」と彼女は自著の中で書いている。


来年の「安倍のための東京五輪」を競技を堪能しつつ、冷めた感情を持ってテレビを見ている老人がいる光景。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...