JOCの竹田会長はいわば「犠牲者」だ。2億円以上の賄賂をIOC委員に渡した。
何が何でも2020年のオリンピックを東京に招致するために、誰かから「暗黙の指示」をされてのことだと聞く。
いつの頃からか、ロビー活動と称して、開催国を決定する権利を持つIOCの委員に金品による“買収行為”が行われるようになっていたという。
スポーツの祭典と言う「美しい祭り」の裏では、その他の事でもよくある「汚い行為」が行われていた。
カネのかかるスポーツの祭典、平和の祭典。それがいかに華美に走って行くのか・・・。開会式も閉会式も「ショー」と化し、さながらエンターテインメントの世界だ。
ブルーインパルスによる曲芸飛行が有り、コンピューター技術を駆使した、華やかな開会式をもって、国威発揚のためのスポーツの祭典が始まる。
いまや、東京オリンピックにどれほどの費用が投入されるのか誰も予想がつかない。
政治とスポーツは密接不可分の関係になった。
オリンピックは国威発揚の場になった。
今、この国にそれだけの「国力」があるのだろうか。
最初のうたい文句「コンパクト五輪」はうたかたの如く消えた。
福島の原発事故の「後遺症」は未だに色濃く残っており、何も解決していない。
除染作業は今でも我が家の周りで続いている。
ちょうどオリンピックの頃、1Fの汚染水を貯めるタンクは満杯になるはず。
トリチュウムを除去して海に放出する。それが国の方針だ。
汚染度は“中間貯蔵施設”に運び込まれてくるが、それとても“再利用”させるという。
「アンダーコントロール」などのかけらとてない。
8年前、プルームに乗って飛散した放射性物質は東京湾の汚泥の中に付着していると言われる。浚せつは出来ないそうだ。
オリンピックのためにつかれた嘘。大言壮語した安倍はもはや口にもしない。
まだ4万人の避難者がいる。帰還が可能になったところはどこも人が減った。
病院も機能していない。
そこには「健康で文化的な最低限度の生活」を維持するインフラは無い。
福島県民はどう思っているのだろうか。
野球・ソフトボールの会場になることを歓迎し、聖火のスタートをJビレッジとすることを喜んでいる。
冗談じゃないよ!
賠償金の支払いを東電はことごとく“拒否”している。
知事はじめ福島県民はもっと怒ってもいいはず。でも歓迎ムードに取り込まれていく。
テレビは毎日のように「礼賛」を押し付ける。スポンサー企業としての“使命感”か、電通スポーツ局の差配か。
商業主義が平和の祭典なるものを支配する。
この20年、オリンピック開催によって繁栄した国は無い。これからもそうだろう。2024年以降の開催地は何を考えているのだろう。
クーベルタン男爵によってはじまった近代五輪も、それを商業主義が支配する限り、そろそろ終焉を、終焉ではなくとも“異次元の見直し”が迫られているような気がする。
原発事故と五輪と。僕の中ではその両立が有り得ない。
例えばマラソンは早朝のスタートになったようだ。
アメリカの三大ネットワークの圧力。これまた商業主義の典型。
アメリカのテレビの視聴率に日本が寄与する。
ばかばかしい。それでも選手は走るということ。
2019年3月24日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
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