今、日本の政治は末期的状態にあるとあらためて思った。
官僚組織も機能不全のような状況だ。
旧友の郡山出身のかっての高級官僚、福島県が輩出した“偉人”朝河貫一の顕彰会の会長とまた会った。
東京で暮らしている彼は今の政界、官界の堕落、腐敗ぶりに忸怩とした思いにかられている。その想いを語りたかったのだろう。
数時間語り合った。
内閣人事局は廃止すべきだ。政治家の顔色を窺うようになった官僚はこの国を間違った方向に導く。
彼の現役時代は有り得なかった事態になっている。
政治家がお粗末すぎる。その根源は小選挙区制度にある。
小選挙区制も廃止すべきだ。
お互いに思うことは一緒だった。多少の異論はお互いにあったものの。
官僚OBは、官僚同士のつながりがある。各種の会合もある。
“情報”を抱えている。
そして矜持を持っている。
その余韻で書く。
「森友学園問題」、国有地の不当払い下げ問題を巡る官僚の公文書改竄、隠ぺい問題、さらには「嘘」の答弁を繰り返してきた佐川宣寿前国税庁長官への証人喚問が明後日行われる。
たぶん「記憶にありません」、「刑事訴追の恐れがあるので、答弁は差し控えます」。そんなやりとりで終わるのではないかと想像する。
そんな想像の中で野党がどれくらい“真相”を引き出すことが出来るのか。
官邸と佐川の間で綿密な打ち合わせがされていることだろう。
大方の国民が関心を持つこの証人喚問。NHKは高校野球を理由に中継しないと言う。高校野球はEテレで中継できるではないか。
安倍夫人や御付の秘書だった女性官僚、迫田理財局長の証人喚問。
それを要求する野党に理があると思う。
異例の長期拘留中の籠池に野党の議員が面会した。
改竄前の公文書にある彼の発言は「その通りだ」と拘置所の寒さで罹ったあかぎれ、ひび割れの手で語ったと言う。
何があっても籠池は囚われの身から解放されないのだろう。
“保釈”にでもすれば何を語り出すかわからない。それを官邸や一部の自民党議員は危惧しているからだ。
安倍官邸の「闇」。
国会の委員会で常に目を閉じている関係者の一人の麻生太郎。
「悪い奴ほどよく眠る」。そんな言葉を想起させる。
働き方改革は嘘のデータでその政策の根底が歪んだ。
前川喜平の“授業”には自民党文教族が圧力をかける。
泥縄であろうと何であろうと改憲に向けての足掛かりをつけようとはかる。
独裁政権が忌み嫌うのは民主主義と言う言葉のようだ。
この国の民主主義は危機に瀕している。
まがりなりにも我々は民主主義国家に生きている。
独裁国家のロシアや中国、北朝鮮とは違うはずだ。
しかし、今この国の実相はそれらの国に近い。
100%信頼するアメリカには鉄鋼製品の関税をかけられた。
「トランプファースト」。米も独裁国家に近づいている。
東アジアの問題に関しては日本は蚊帳の外に置かれた有様。
朝河貫一存すればいかなる言論を述べただろう。
今の時代にコペル君と叔父さんがいればどういう会話がされるのだろうか。
少なくとも「卑怯な振る舞いはしてはいけない」と叔父さんは諭すだろう。
安倍別働隊の小池百合子は都の迷惑防止条例の改正を目論む。
この中では「粗野な言動」があげられている。つまり官邸や国会前でのデモのシュプレヒコールも規制の対象になる。
言論弾圧に等しい。
「みだりにうろつくこと」も対象だ。高齢者の病気の一つである「徘徊」もみだりにうろついている行為だ。
放送法第4条を撤廃すると言う。公正な報道をうたってきたこの条文。それを盾にテレビは委縮させられてきた。
自分たちに都合のいいテレビ放送をさせるという事なのだろう。そういう局を支援するという事なのだろう。
書いているだけでも息が詰まってくる。ケツの毛を抜かれた官僚。無知蒙昧な政治家。
森友疑惑は改竄文書は朝日新聞のスクープだ。毎日が後をフォローした。
今や権力の監視や欺瞞行為を摘発できるのはジャーナリズムの一部だけになった。ジャーナリズムがどれだけ覚醒し、権力と対峙していけるのか。
しばらくはその動向に身を委ねてみようかと。
2018年3月25日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
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