2017年5月14日日曜日

「仮設」という言葉に過敏になる

この国は今2020年の東京オリンピックを「ゴール」にしてあらゆることが動いているようだ。

安倍の“共謀政治”は2013年のIOC総会で「TOKYO」の札が掲げられた時から始まった。

あの「3・11」からわずか2年後。東北の民は自分たちの生き方さえも見い出せず、さまざまな苦難を強いられている時、多くの被災者が「仮設住宅」で辛い日々を送って居る時、IOCの会場で安倍は狂喜乱舞していた。

宰相のあんな“子供じみた”、幼児性丸出しの振る舞いを今まで見たことは無い。
醜かった。
なんで「どっしり」構えて決定を受けとめるという“風格”すらなかったのだろう。

あの時から、ブエノスアイレスの地で、安倍の政治目標が出来上がった。
東京オリンピックは主催国の宰相として迎えるということが。

そのための地ならしに手を打つことに余念がなかった。
ブエノスアイレスで「福島の事故」を、まだ汚染水が海中に流れ出ているのに「アンダーコントロール」と「放言」したことを手始めに。

安倍も森も小池も同じ穴のムジナだ。

共謀罪をテロ対策法案と名前を変え、オリンピックでのテロ防止に役立てると言う。
2週間のオリンピックのために我々は一生“自由”を束縛されるのだ。
改憲をオリンピックまでに成し遂げるという。

オリンピック憲章にはその「政治利用」を堅く禁じている。憲章に何が書かれていようと、憲法に何が書かれ、その理念がなんであるかは安倍には無関係のことなのだ。

リオでスーパーマリオを演じた如く、満員の観衆の中で、テレビ中継の中で“主役”を演じたいのだ。

「サイコパス首相」ととりあえず彼を位置付けておこう。


オリンピックの経費負担をめぐって、国や東京都、関係自治体、それに組織委がなにやら言い争っている。

「オリンピック関連の仮設施設の経費をどうするか」ということのようだ。
なんで、オリンピックの施設に、2週間しか使わない施設に「仮設」という位置づけがされるのだろう。
ならば、6年間「仮設住宅」にいた人の心情はどうなのだろう。

福島はじめ、宮城、岩手の東北3県の家を失った人がしかたなく住みついた「仮設」。
熊本地震の被災者が暮らす「仮設」。

「仮設」という言葉からあなたは何を思い浮かべますか。

そこで人生の終焉を迎えた人も数多くいる。

「仮設」と言う言葉は我々の神経を逆撫でするのです。

他の呼称だっていくらでもあるのに・・・。
小池の大好きな「カタカナ名前」だってあるでしょうに。

野球招致で浮かれている場合じゃないんです。福島は。

あの人達、政治に携わる人たちには「ことば」のデリカシーが完全に欠如しているのです。それは「福島」を無いものにしたいとする心根が垣間見えると言うことなのです。

今、この国は“滅び”に“亡び”に向かって突き進んでいる。
オリンピックは政争の具であってはならないのに。
誰かの名誉欲を満たすためにあるのでもないのに。

そして、まだ900億円ものカネがかかるという。大方は都民の負担になる。

オリンピックは安倍の政治的野望の道具だ。そんな「仮説」は無謀でしょうか。

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