小池百合子率いる「都民ファーストの会」なる会派がいきなり55議席を獲得した。都議選に限っては”友党“とした公明党も23議席とほぼ完勝。
完敗した自民党には悲壮感すら漂い、安倍はお決まりの「深く反省」を言う。
安倍の発言、森友・加計にまつわる疑惑。前川の乱、稲田の失言、豊田の暴言。
それらが自民票を無党派層の票を小池新党に向かわした。と各マスコミは書く。
それは自民敗因に間違いは無いが・・・。
でも、ちょっと待てよ。この結果が国政に、政権にどんな影響、変化を与えるのか。
安倍にとっては選挙結果は「どうでもよかった」のかもしれない。
「都民ファースト」という言葉は、いかにも聞こえがいいが、トランプのアメリカン・ファーストと同じく、“自分たちがよければいい”“それ以外は敵」という言動を想起させる。
ま、ネーミングがどうこうとだけ言うつもりではないが。どうも”身勝手“さが知事選からの”しこり“が、いかにも都議会自民党からいじめられていると映る小池が”平成のジャンヌダルク“に思われたのかもしれない。
機を見るに敏、政界の渡り鳥。そんな彼女へのイメージが抜け切れない。
自民党と彼女の間になにがあったのか。その真相はまさに芥川の小説にあるように“藪の中”だ。
彼女は日本会議に名を連ねていた。「お試し改憲論者」だった。きょう、都民ファーストの会の代表を、「二元代表制」と言われないために辞任し、後任には側近だった 小池の特別秘書でその会の会幹事長である野田数を当たると言う。
野田数はいわば“極右”の人間だ。改憲論者であり、大日本国帝国憲法復活論者だ。
今朝のモーニングショーで玉川徹はいいところを突いていた。
「小池代表は元々自民党。思想的にも安倍自民党に近い。補完勢力になりうる。都民は自民党に対決するとして選んだが、今後の展開で補完勢力になる可能性がある」
壮大な“闇取引”が小池と自民の間にあったのかもしれない。
新しい緑の風が都議会に、都庁に爽やかに吹くと信じるのは早計だ。
国政では自公という政権与党に与し、なにやら安倍の「ポチ」のような公明党。
今度の都議選では自民を敵にまわし、小池と組んだ公明党。
小池と組んだ方が有利だと踏んだのだろう。
都議会はある時期、公明党の“牙城”だったような時がある。公明党が都議会に進出した時、竜 年光という猛者がいた。
公明クラブと名乗り、初めて国政に、参院に進出した創価学会政治団体。
黒柳明など野党としての猛者がいた。
公明党国会議員も都議会の竜 年光にはかなわなかった。学会の地位は竜の方が上だったのかもしれない。
しかし、彼は学会の「教義」の対立で、公明党を追われる。
矢野絢也にしても似たようなケースだ。
鋭い嗅覚をもって権力の側に身を置き続ける公明党。
かつて公明党と創価学会の内部を暴露した本、藤原弘達の「創価学会を斬る」が事実上出版出来なかったという“言論出版妨害事件”のことが想起される。
公明党、創価学会、これしても“藪の中”いや“闇の中”のような存在だ。
公明党が付いている限り安倍君は“安泰”なのかもしれない。
都政と国政はねじれているのか、どこかで一本に縄はつながっているのか。
そう、政治の世界はいつの時代でも“藪の中”なのだ。
2017年7月3日月曜日
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