投稿をさぼっていました。一つの原因は入院していたからです。そのことを特段内緒、オフレコにしていたわけではないのですが。
去年、大腸に「変なものがある」ということで、内視鏡的剥離手術、ESDというのをやる予定でしたが、例の脳梗塞になり、血液サラサラの薬を服用していたため、出血を伴う手術を見合わせていました。
そろそろ・・・ということで入院、さっき主治医から電話をもらい、悪性腫瘍では無かった。キャンサーではなかったという連絡をもらいました。やれやれと言ったところでしょうか。
10間の入院、術後4日間の絶食。堪えました。
“ひもじさと恋と寒さをくらぶれば、恥ずかしながらひもじさが先”。
そんな古い“歌”があります。アンパンマンの作者、やなせたかしさんがアンパンマンという漫画を描いたのか。正義を言い募っていても餓えた子供たちになにも与えてあげることは出来ない。アンパンになるから僕を食べなさい。
そんなメッセージがあったと聞いています。
入院で、またもや足腰が弱りました。足腰が弱るとどうも脳にも連関していくようで、書き物をする気欲がいささか減退していた。という言い訳です。
オフレコという特殊な“業界用語”があります。特に政治家とマスコミの間での「関係」です。
オフレコ、オフ・ザ・レコードということを特に権力者は“意図的”に使い、情報操作をします。
「あらゆる情報には意図がある」
過日、安倍はアメリカの経済学者を官邸に招き、経済政策について会談した時、特にアベノミクスに関すること、消費税増税問題ついての発言を、こともあろうに、「オフレコにして欲しい」と要望したということです。
まさに「別次元」の特定機密法の扱いの如くに。
アメリカのクルーグマン教授は、敢えてオフレコ破りをし、議事録を公表してしまいました。
「オフレコ破りだ」と安倍が“介入”したかどうかはわかりませんが。
「オフレコ破り」は業界ではご法度なのです。破れば“制裁”を受ける慣例が長年続いています。
ただ、オフレコにもいろんなオフレコがあります。
書いてもいいオフレコ。それには、政府首脳だとか、政府筋とかいう「クレジット」が付されます。それは概ね、「オフレコ懇談」、オフィ懇といわれています。出元をはっきりさせないとこに”意味“があるのです。
「完オフ」というのもあります。完全オフレコ。書いてはいけないと言う原則です。夜回りでの情報とてその一つです。その場には“参加者”が制限されます。
半年ほど前か。辺野古の強制工事着手の際、沖縄防衛施設局の局長が、マスコミを集めた「懇談」の席で、「犯す前に犯すと言うか」という発言をしました。
県紙の記者は怒り、悩みました。編集幹部と相談して「オフレコ破り」をしました。一面トップにそれを書きました。全国紙の中には小さく「後追い記事」を書いた社もありましたが、“無視”したところもありました。
一つの事でのオフレコの“怪”、マスコミの“矜持”の一例ですが。
何故「オフレコ」が存在するのか。大きな要素は、書かせることによって「観測気球」を上げるということです。出所を明記しないでの「世論」や「党内」、あるいは「野党」の反応をさぐるのです。
すべての情報には意図がある。それに接する我々は、すぐ鵜呑みにするんではなく、立ち止まって考えて見る。いったんは否定してみる、疑問視する、出所を、そこに込められた意図を推測する。そんな“悠長さ”も必要なのです。
「この話し、オフレコなんだけど・・・」日常、我々の周りでもそんな“情報通”を気取った会話が交わされる時があります。「あなたは口が軽くないよね」なんて念を押しながら。
あの原発事故後も、避難者の動向をめぐって、いろいろな噂、風評が飛び交いました。金庫にはいくらあったとか、バッグの中から札束がこぼれそうだった。などなど。
「いいよ、話さないでも。俺、口軽いから。オフレコの話なんて聞きたくないよ」。そう“断り”ます。相手は不満そうです。そりゃそうだ。もったいぶって話をしたかった、情報通だという自己顕示欲を満たしたかったからだ。そして聞きたくないといっても結局「つまらない噂話し」をしているということ。
政治と共通した“土壌”が垣間見えませんか。政治家は基本的にはマスコミが大好きなのです。いつも周りにいて欲しい職種の人なのです。だって政治家だって自己顕示欲の塊みたいな人ばっかりなのですから。
「復帰第一声」がまたもや戯れ言と化したようで恐縮です。
2016年4月3日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
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