2016年6月26日日曜日

ビートルズとEU離脱、そして“飯舘”

全くの「感情」としての日曜妄語である。

ビートルズと言えばイギリス、イギリスと言えばビートルズ。そんな時代があった。
かつてのビートルズ世代は、今は中高年者だ。

彼らが一世を風靡していた頃、リバプールサウンドが世を席捲しているのを見て、「信じ難い」という感覚があった。

保守的な国としての存在であった英国。大英帝国。そこから、あの斬新な音楽がやって来た。
熱狂的に“歓迎”したのは日本の若者。中高年者はどこか眉を顰めていたようでもあった。

後年、興味を持ってビートルズの音楽に接すると、それは何とも革新的な、それまでの保守的な音楽を打ち破るような物だった。

彼らの歌う歌詞、特にジョンレノンの歌詞は、まさしく全世界の平和を求める、平和であるべきだとする強烈なメッセージを持っていた。
いわば英国単独の“音楽では無く、それこそグローバルな音楽だったのだ。

♪イマジン♪はその典型だ。

想像してごらん 国なんて無いんだと
そんなに難しくないでしょう?
殺す理由も死ぬ理由も無く
そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが
ただ平和に生きているって...

進取の気風あふれる英国に、いや、王室を持つ英国だからだろうか。皇太子も留学した。「テムズのほとりにて」という本も書いた。

とにかく、その英国がEU離脱を国民投票で決めた。事前の予想を覆してだ。
“離脱”に賛成したのは英国民の、グレートブリテンの中高年層が多かったという。

若者は圧倒的に“残留”を支持したという。

今の「体制」の変革を望んだのは中高年。「体制維持」を支持したのは若年層。

EU離脱を巡る当面の最大の問題は「経済」だろう。世界経済に打撃を与えるとみられる混乱。

場合によっては「世界同時恐慌」も招きかねないかもしれない。

EU離脱にしても決して悪い意味だけではなく、「自国意識」が作用している。

サイコス・ピコ協定にまで遡って考えなくてはならないのかもしれない。

植民地政策で繁栄してきた英国。

歴史はともかく、いま、世界は大きく「保守化」の、あるいは「右寄り」の姿勢が台頭している。

フランスのルペン、アメリカのトランプ現象を見るまでもなく。そして日本もだ。

あと少しで参院選がある。世論調査の結果はともかく、若者がどういう反応を示すのか、行動するのか。これまでは「投票率」が低かったことだけは事実だ。

英国の国民投票、日本の参院選。比較すべき問題ではないと思うけれど。

福島の話を重ねて見る。原発事故の「被災者」としての福島。その象徴的なところとしての飯館。

近く指示が出されるという避難解除、帰還。

帰還するのは多くが中高年、いや高齢者だ。
若年層は帰還しない。

年代によって、物の見方、生きていくことへの価値観が変わる。
英国になぞらえれば“離脱”派は若年層、“残留派”は中高年となるのか。

世界の出来事も含めて、年代間、世代間格差っていうものは「不可避」なことなのだろうか。

最近いわれる「シルバー民主主義」という表現、非常に腹立たしい。安易な言葉遊びのようだ。

国民投票が「民主主義」の最終手段として顕著な動きを見えようとしている。

英国をみても「代議制民主主義」は機能しない制度となったのだろうか。

さまざま世の中曲がり角・・・。

明日の日本の株式市場がどう反応するのか。離脱問題に。気にはなる。だって「年金運用」に密接にからんでくる問題だからだ。
“シルバー”
の一人として・・・。

移住、移民、難民、植民地・・・。そして格差。

日本だって「他人事」ではない。それに類する問題を抱えている。

“チェルノブイリ”異聞

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