今日も一日がかりの病院。待合室のテレビは朝方の地震、津波の続報。
どうしても「3・11」が思い起こされる。
医師や看護婦との会話もそのことに集中し。
それにしても今朝はびっくり。いきなりの揺れと携帯電話のあの緊急地震速報の大きな音。
被害は・・・。本数冊の落下と睡眠不足。漆喰の壁からの無数の白い粉の落下。
それにしてもだ。
階下に降りて付けたテレビ。アナウンサーの悲鳴に近いような喋り。画面に映る「逃げろ」「避難」の文字。
やがて津波を警戒して避難する車の大渋滞の映像。
致し方ないし、早めの呼びかけ、注意喚起は、3・11で学んだ対策なんだろうが、あの携帯の音と、テレビでの”呼びかけ“は、時として人を余計パニックに陥れる作用を働かしていないのか。
という偏屈老人の一つの独断的思い。
そして、携帯、スマホに、現れる「皆さん大丈夫ですか」の投稿。大丈夫ですかって聞かれても大丈夫じゃないと返答したら助けにでも来てくれるのか。という根性曲りの咄嗟の思い。
たまさか出かける前に目を通した新聞にあった言葉。
「大丈夫?」ときかれて「大丈夫」と答えられるのは「本当は大丈夫じゃない」ってことかもね。」ぎりぎりのところで踏ん張っている時、大丈夫と優しい声をかけられると堰が一挙にくずれてしまう。だから大丈夫と返すのが身を保つギリギリの線だという解説。
この誰しもが全くの悪意も無く使う「大丈夫」という言葉にはかねてから疑問満載なのです。
数日前、あるところで話をしてきたばかり。「丈夫」の謂れを交えながら。
「丈夫は棺を覆いてのち事定まる」という晋書のことからはじまって。
災害時、どういう言葉を発するのか、投げかけるのか。単に「心配してますよ」という意味にだけにとどまらず。
それにしても、やはり地震ともに去来するのはやはり、どうしても原発の事。
2Fの3号機で冷却装置が一時ストップしたというまことにお粗末限りない事態。
装置ストップ、即、回線切り替えで、それが自家発電装置であろうとなかろうと、「不安」を与えてはならないのだ。
装置の老朽化ともいわれていると言う。
とにかく、何べんも言う。
地震大国日本には原発はまったく相応しくないものだ。
エネルギー事情がどうのこうのという問題以前なのだ。
さっきパニックと書いたが、原発の異常は多くの人をパニックにさせ、正常な判断能力を失わせる。そこから、時としてデマが流され始めるのだ。
特に「当時者足り得ない」人達から。
車による避難計画、避難場所、再考すべきことはまたもや多々見えてきた。
つまらないことで笑う。スタジオでヘルメット被って喋っているアナウンサー。たしかに照明器具の落下が懸念されるなら、たとえば途中で落下を止めるネットでも張ればいい。
なんだか見苦しい習慣。台風時に表で実況している不様さとも相通じる。見たいのはそんな飛ばされそうなレポート風景では無い。実相なのだ。悲鳴を聞きたくはない。
海外にいる安倍は早速「対策を指示した」と自慢顔で言う。彼が指示しないと対策は出来ないのか。そんな“ぼんくら閣僚”を集めているということか。
後事を託せない部下をもっているということの証左じゃないか。
なんか、3・11で政治家は何も、結局は学んでいなかったな。ということ。
ヘリで1Fに飛んだという意味なき事を喧伝した当時の政権も含めて。
地震期に入っている。日本も地球も。いつ、どこで起きてもおかしくない。
だったら、そう思ってもらえるなら「原発再稼働」なんて愚挙は国策で止めようよ。
当たり前のことだと思うのだけど。
2016年11月22日火曜日
“チェルノブイリ”異聞
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