2016年10月22日土曜日

「琉球処分」と「福島処分」

沖縄、高江の米軍ヘリパッド建設をめぐる住民たちと機動隊との対峙。大阪府警の機動隊員の「土人」「支那人」発言問題。

多くの人が語っているように、それはまさしく「沖縄差別」が具現化した一つの現象。

発言した機動隊員は「その言葉の意味を知らなかった」と“無知”ぶりで言い訳し、府知事はそれをかばい、一部の大阪メディア(テレビ)は“発言”を支持し、明らかに沖縄に対する侮蔑発言を“敢えて”流している。

大阪と言うところは、自分の出自ともいささか関わっているが“被差別部落”の問題を抱えているからか。
差別意識の強いところだ。
他人を見下げる傾向が強いところだ。
あの機動隊員二人の”出自“は知らないが、あきらかに関西弁を使っているところみるとそこが地元なのだろう。

高江。フェンスの向こう側にいたのは26歳と29歳のガキ二人の親や祖父母の年齢の人だ。
「警察」という権力の中では、一般市民に対するとき、常に自分たちが優位な立場のいるという意識を持っている。
身近にある交通事故。ちょっとした事故でも警察を呼ぶと、孫のような若造がたいした口をきく。偉そうな。
交通違反でも然りだ。

警察の一部にある「染みついた特権意識」だ。文句をいうと「公務執行妨害」だとダンビラを振りかざす。

同じ国の中での(同じは琉球処分に由来することでもあるのだが)暴言の投げつけ。

それは戦後、我々が日常の中で植え付けられていた「差別」に通底するの感ありだ。

人は差別や侮蔑の言葉を用いることで自らを優位に立つものと錯覚する。
人間の哀しい性(さが)だ。

3・11時の総理大臣。菅直人。
彼は国会で沖縄問題を問われた時、「いま琉球処分という本を読んで勉強中です」と答えていた。
沖縄のことについては全くの無知だったのだ。

明治政府による琉球処分。日本編入。やがての戦争。敗戦。沖縄は日本であって日本では無かった時代。そして政治の思惑による米軍基地問題。
多くの土地接収から始まって、常に“犠牲”を強いられてきた沖縄。

3・11後の福島もそうだ。
国策による原発立地。多くの土地収用。原発事故後の国の対応。
安倍政権になってからも「アンダーコントロール」発言が象徴するような、見て見ないふりの、偽りの姿がふりまかれる福島。

一時期、それを「福島処分」と名付けて書いた。沖縄問題との相似性を痛切に感じながら。

塾生の一人が新婚旅行も兼ねて沖縄に行った。行く前に彼に言った。決して観光旅行にしてはならないぞ。と。
彼はそれを守ってくれた。ひめゆりの塔から始まって「戦跡」を歩き、「記念館」を訪ねた。

「実際に見てみると、考える材料はあまりにも多いんですね。その地で、その地の歴史を、悲劇を資料を見るだけでも与えてくれる物が、伝わることが多かったです」。
なによりもの土産だった。彼ら夫婦が「経験」したと言うことが。

死んだ人間の魂は何処へ行くのか。
柳田国男は「山」だと唱えた。折口信夫は海だと言った。

「ニライカナイ」。折口が思索の上でたどり着いた思想だ。

ニライカナイ、その地は沖縄の、沖縄の彼方の海にある。
日本人は何処から来たのか。そのルーツをめぐる3つの説。
アイヌ説・大陸「支那」からのヤマト説、卑弥呼伝説に見られるところの。・そして琉球説。沖縄のもっと南からの説。

「日本人とは何だ、日本人とは誰だ」。
もしかしたら”先祖“は琉球かもしれないのだ。
そう、あの無知なる機動隊員、それを擁護する政治家やメディアはそんなこと考えたことあるのだろうか。

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