2015年7月15日水曜日

速さの違う時計

出来るだけ冷静になって書こうとしている。
安保当別委でのバカバカしい採決強行の様子を見て、街に出てみた。なぜか、いつもとは違って街が静かなのだ。人も車も往来が少ない気配。
暑さのせいだろうかとも思いながら、自転車に乗ってあの黒ずくめの衣装を纏った教会のシスターが走り過ぎて行くのを木陰のベンチに座りながら視線は後を追っていた。物理的に難しいことは承知ながら東京・永田町に向かいたい気持ちをも鎮めていた・・・。

何度も「経験」している国会の強行採決。今回だけはその意味が全く違う。
全く持って民意とは逆行する国会内の愚行・・・。

除染作業員の暑そうな姿を見ながら原発を想う。

福島原発の廃炉作業。その工程は常に遅れに遅れの作業なのであり。不具合の連続なのであり。
40年先の廃炉だ。まだ先は長いとたかをくくっているような。
国は原発に関わるおおよそのことにあまり関心をはらっていないようだ。

今の職分を2年もこなせば、大過無く過ごせば次のポストが待っているって思っている官僚。
大臣の任期なんて所詮しれたもの、事を荒立てないでやり過ごすのが賢明って考えているだろう政治家。

遅れ、遅れの時計が回っているのが「1F」、「福島」。

“いかがわしい”新国立競技場建設問題。間に合わないという言葉が「必殺業」か。時計を早回ししている一部の人達。

そして何よりも国会。

なぜに急ぐのか“戦争法案”の採決。見苦しい光景だった。
仁王立ちで何か叫ぶ委員長。安倍の野党攻撃の餌にされないように、「暴力をもって採決を阻止しようとした」なんて言いがかりをつけられないようにするためか、国会では異様な議員がプラカードを掲げて抗議するの図。
委員長には手を出さない。しかし、速記録、議事録には書かれているだろう。「騒音多く聴取不明」という文字。

後からその「空白」は自公の議員の手によって書き加えられるのだろう。

速く、早くが合言葉のような政権。明日の本会議に向けて野党はどんな手を打ってくるのだろうか。不信任案の連発でもやるのだろうか。先議案件として。
本会議に出るのかどうするのか・・・。

議事堂の外では「反対」を叫ぶ民衆の声がある。
昨日、石破がいみじくも言った「国民の理解は深まっていない」という、どこか“正直”な発言。
今日の委員会でも安倍もそれを認めているにも関わらず。採決は委員会の問題と逃げを打つ卑怯な言辞。

丁寧な説明で理解を求めると言い続けて来たはずなのに。

バカに馬鹿にされているのだろうか、我々は。

あげくあの菅官房長官は「2,3日経てば、冷却期間を置けば、国民は忘れる」というようなことも言った。

馬鹿にされているんだよ。謙虚さも丁寧さも無いも無い、何も考えていない政権に。国会内の民主主義と国会外の民主主義とは全く相いれない。
多数決民主主義を民主主義といえるのかどうか。

世論調査で不支持が上回る政権。世論は安倍政権に「ノー」を突き付けている。
でも、国会の中では議会制民主主義の名の下に多数決が物を言う。

明らかに安倍政権は、この国の民主主義を壊しているのだ。この国は民主主義国家ではなくなってしまった。

冷静にそう思う。

折しもイランは「核不拡散」の転換した。米、英、独、仏、中、ロとの協議で。
安倍の言う、集団的自衛権行使の対象だった「ホルムズ海峡」問題は、杞憂になったのだ。

「国際情勢が変化しているから」が安保法制の理屈付けだった。その理屈付けの根拠は無くなった。
国際情勢は変化した。だから、あの愚考はもう成り立たないのだ。

まだ、まだ議論の余地は多々ある。なんで採決を急ぐや。アメリカとの約束か。

たぶん、今のこの国の民主主義の在り方を、諸外国は笑っているだろう。民主後進国と位置付けるだろう。

どうもこの国は「早さの違う時計」を持ってしまっているようだ。

同じ速で動く時計は、どこの時計屋さんが直してくれるのか。
強行採決の口実を「審議時間」で区切ると言う政権。彼らの「時の感覚」は民衆からあまりにも乖離している。

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