2009年5月17日日曜日

エコポイントの"怪"

「今までの二倍のお客様が見えてます」。家電販売店の店長はニコニコ顔でこう喋っている。きのうから始まった省エネ家電のエコポイント制度。


どうも素直に歓迎する気になれない「景気浮揚策」。エアコン、冷蔵庫、地上デジタルテレビに限ったポイント制。本当にそれらの商品は省エネ、エコに合致しているの?。メーカーが省エネ基準を満たしているからそれを信じるしかないけど。もし「省エネ偽装」「省エネ詐欺」があったらどうするつもり。


ポイント貰っても何に使えるのかもはっきりしてない。1ポイント1円相当だというけれど、ポイントは何に化けるのか。ポイントは政府の「事務局」というところが"管理"するという。「お国のやることだから安心」。いや「お国のやることだから心配」。


そりゃ補正予算は成立することは決まっているものの、まだ何の裏付けもないのに、買いに走る人々。こんな制度が出来る前に省エネ家電を、それこそ純粋に省エネに協力しなければいけないと思って買った人達はホゾを噛む思いなのでは。


ポイント還元。メーカーや量販店がするのではない。税金が投入されるんです。2900億円もの。家電メーカーや販売店だけが売り上げ伸びて儲かる仕組み。


たまたま昨日発表された大手企業の決算。家電メーカー、電機業界は大幅な欠損。車のエコカー優遇税制と併せて、とにかく自動車・電機という基幹産業を儲けさせて景気を回復させようということ。


なにしろ「エコ」とか「ポイント」って言葉に弱いこの国の民の「心理」を利用して。排ガスまき散らせETC割引に続く「愚策」第二弾とも。


どことなく、なんとなく「陰謀」めいたものを感じてしまう亭主は変なのか。定額給付金も然り。日本人の美徳、倹約、節約の精神を無視しての無駄遣い奨励策とも。エアコン使えばそれだけ、いくら省エネと言っても二酸化炭素は排出されるはず。


景気浮揚と省エネ・エコの相対的矛盾なりと。



“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...