きょうは石原裕次郎の命日。「あじさい忌」と呼ばれています。23年前、青山斎場での葬儀。きょうのように酷暑だった。石原軍団の俳優さんたちが詰めかける弔問客を迎えるように喪服姿で、流れる汗をぬぐうこともなく、数時間微動だにせず仁王立ちしていた光景が忘れられません・・・。
「こころの書展」という催しが郡山のビッグアイにある市民プラザで今日から行われています。去年乳癌で逝った仲間の書家を偲ぶための書展。56歳で亡くなった柴崎翠舟さん。仲間から慕われていた人だったとか。彼女の遺作を囲むように書道会の主宰者始め仲間達が彼女のために書いたという作品が並べられています。
柴崎さんの遺作の一点。病を知っていたのかどうか。萌という字に託された想いが伝わってきます。力強く病に立ち向かうのではなく、病を受け止めながらこころを萌やして行こうというような。
主宰者、増子一平氏の彼女に寄せた書。
南宋の詩人 陸游の詩。
「一枕の鳥声残夢の裡 半窓の花影獨吟の中」
鳥の声を彼女の声と聞き、花の影に彼女の面影を見たということでしょうか。彼は何を吟じたのか。
字に書に託したそれぞれの想い。こころ・・。
鶴見の総持寺にある裕次郎の墓にも花を手向ける人がきっといるはず。紫陽花はきょうもそここで咲き乱れており。