亭主は数十年前、雪の降る日に生まれたそうです。本人はもちろん記憶無し。母親から聞いた話なんです。もちろん病院、産院じゃない。お産婆さんが取り上げたとか。当時の家屋だものみなさんさぞ寒かったであろうと。
生まれた時の天候がその人の人生になんかかかわりがあるのかどうか。なにやらもっともらしく言い伝えを説く人もいますが。「雪の日に生まれた子はなにかと雪に・・・・」。母親からなんか言われたような気がするんですが覚えておらず。でも、たしかに誕生日にはよく雪が降るのです。東京でも郡山でも。
肺腫瘍(肺癌)とかで東京の病院に入院したときもその日の夜から大雪でした。あらら・・と思って病室の窓から雪景色を見ておりました。
昨夜も雪。だからどうってことないんですが、数年前の誕生日も雪だった。大雪の部類。友達三人と酒飲み。店の人に煙草を買いに行って貰ったら、その人転んでしまい骨折。とんだプレゼントを差し上げてしまい。頭があがりません(笑)。
雪の降る夜に生まれた子はなにかと人生の節目で雪とかかずりあうのか。だとすれば亭主のあの世への旅立ちも雪の日・・・・(爆)。なるべくならそれは避けたい。弔問に来てくれる人に迷惑かける。葬式出すのも大変だし。暖かい季節がいいな。
雪の日に生まれたせいでしょうか。寒がりだし。でも雪は嫌いじゃないし。腹の中含めてどこも真白じゃないけど。雪の日に生まれたせいか。宮沢賢治が詠んだ詩が好きです。
永訣の朝。
「わたしのけなげな妹よ この雪はどこを選ぼうにも余りにも真っ白なんだ あんな恐ろしい乱れた空から この美しい雪がきたのだ お前が食べるこの二椀の雪に ワタシはいまこころから祈る どうかこれが天上のアイスクリームになって お前とみんなとに聖い資糧をもたらすように わたしのすべての幸いをかけて願う」。
昔。亭主の人生を変えた大好きだった先輩が亡くなった時、社報に書いた弔詞にこの詩を引用させて貰ったことを思いだし・・・。