エキシビション。展示という意味。公開演技ということらしいです。少なくともスポーツでは。冬期オリンピック。世界中を沸かせたフィギアスケート。その有終の美を飾るのが競技の上位入賞者によるエキシビション。冬期オリンピックの競技ではこの種目にしかないプログラム。
楽しみにして見ました。どれも美しく、感動的であり、それはスポーツと芸術が融合された美でありました。勝ち負けでの涙ではなくその美しさに見ている者は泣けてくる。芸術なのだと。
バンクーバーからの中継。地上波はテレビ東京。系列局の無い地方はBS頼り。
折からチリ地震による津波警報発令。画面の4分の一は日本列島の地図と赤の警報点滅。スケートの画面が見にくい。どこのチャンネルを回しても同じような点滅画面。テレビとしての報道姿勢としては当然ということなのでしょうが。つい思ってしまう。BSまでも「速報」かと。
録画して後からと思っても、録画したものにもこの画面は消えない。スケート見る方の「集中力」は完全に途絶える。たしかに、スケートどころではない、災害が来るのかもしれないのだから。そう思う反面、なんでもこういう情報を出し続ければ、変化のない情報。点滅地図を出し続けることが報道機関テレビとしての使命なんでしょうが、どうも、出しておけばいいというような「免責」を感じてしまう亭主は不心得ものか。地上波とBSとでは差別、区別があってもいいような。フル画面で4年に一度しか見られない「エキシビション」を心行くまで見たいというのはおかしな考えか。不心得ついでに言えば、津波で避難する必要のない内陸部の人も多々あり。無関心な人も。それが世の中というものとも。
ただ今、津波情報入りつつあり。いまだ日本列島被災は無い様子。警報が狼少年であってくれればいいと。
エキシビション。展覧会って意味もあるのでしょう。ムソルグフスキーの展覧会の画。題名は「pictures at an exhibition」。この曲に付けられた訳詞あり。
地球はひとつなのですが、
世界はひとつではないのです。
世界をひとつにしようとして、
あまたのいくさがありました。
世界はひとつではないのです。
それをみんながわかったときに、
世界はひとつになるのです。
たったひとつの地球のうえで。
どこか、オリンピックの精神につながる。銀盤に舞う若者たちのこころはみんな一つのように見えていました。
チリへ、ハイチへ。支援。やりましょう。世界を一つのものにするためにも。津波が列島に被害を与えないことを祈りつつ、ちゃんとフィギアのエキシビションを見たいと思う欲望も捨てがたく。