2010年4月16日金曜日

ゆずり葉

若い人達を集めて「塾」をという話があったのが2年も前。やっと実現したのですが。当時、塾の名前をいろいろ考えていました。当時のメモが出て来て・・・。


そこには「ゆずり葉塾」と書かれてました。「先人に学び、歴史に学び、現代を生きる。未来へつなぐ樹となろう」という"檄文"みたいなものも書かれており。


ゆずり葉という言葉にはなぜかこだわっていました。特になにか理由があったわけでもなかったような記憶なんですが。だから、ゆずり葉という樹がどういう樹かも知らず。言葉にだけ魅力を感じていたような。


発足した塾の趣意書には、やはりこのゆずり葉の"精神"を書いてしまいました。


全く、たまたま。今日「ゆずり葉展」に行ってきました。先日亡くなった饅頭屋柏屋の本名善兵衛さんの遺作展。善兵衛さんによれば柏の葉がゆずり葉だったのです。記憶にあるゆずり葉という言葉はもしかしたら善兵衛さんに教えて貰っていたのかとも。


本人が撮り続けた四季折々の柏の葉。時には陽光に照らされ、時には雪に覆われ。「柏の葉は、枯葉になっても落ちることなく新芽が出るまで成長を見守り続けることからゆずり葉に例えられた」とありました。家系が途絶えることなく代々栄えることの象徴だとか。


ゆずり葉展。善兵衛さんの遺作写真の他、弟さんの故欣二さんの洋画、弟昇三さんの書、父親徳治さんの写真、お姉さんの富代さんの俳句、昇三さんの奥さんの日本画が。親子、兄弟姉妹が狭いアトリエの中で会話していました。徳治さんの写真は昭和30年代、それ以前の郡山の風景がモノクロで。往時を知らないものにまで、古き良き時代の郡山の匂いが伝わる。欣二さんの画からはフランスの香がが。ロマンそのもの。


塾の基本は「地面に足をつけた常識を学ぼう」という主旨も。ゆずり葉展もどこか主旨が似ているような。20年前にご縁を戴いて知己となった善兵衛さんに今もご縁を戴いているような。ちと不思議な気分、1Q84の世界に迷い込んだような。


きょう本屋から1Q84のBOOK3が届く予定。すぐ読みたいけど読み出すととまらなくなるおそれあり(爆)。溜まった仕事終わるまではお預けかな。(笑)。



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