2013年11月2日土曜日

「政治利用」ではない、「マスコミ利用」なのだ。

この男のやったこと、言ったことに言及するのは全く持って本意ではない。無視するのが一番なのだが、事、天皇に関することであるから書いて置く。

毎週金曜日の夕方、官邸前で行われている“反原発”の集会、再稼働反対を叫ぶ集会。そこのヒーローの一人が山本太郎なる人だった。

集会が盛り上がりを見せようとしていた時、「なんでマスコミは取材に来ないんだ」と口々に言っていた人たち。ネットで集まって来た人達。普段は「マスコミはけしからん」と罵詈雑言を浴びせていた人たち。

ある日、報道ヘリが来て、中継車が来て、名の知れたアナウンサーが登場すると、どこの局の誰が来たと歓声を上げていた。

もちろん参加者全員がそうではないが、「目立ちたがりや」の集まりのような気がしていた。

園遊会でこの男が天皇陛下に手紙を渡した件、マスコミはきょうになって大々的な報道を展開し始めた。しかも天皇の政治利用という視点で。

彼に対して怒りを持つこと。それは福島を利用しているということ。手紙には福島の子供を守って欲しい、原発作業員を守って欲しいというような事が書いてあったとか。

彼が先日福島に来た時、なんと、そのいでたちは“防護マスク”を着用しての福島市と郡山市での街頭演説もどきのようなものだった。彼の周りには、“おっかけ”のような人達と、被ばくを恐れる母親たちが囲んでいた。その横では普通の格好をした子供たちもいた。
「おかあさん、そんな恰好で子供を遊ばせていてはだめですよ、危険です」。そんなことは一言も言わなかった。

福島の子供たちを守る。彼にとっては「都合のいい口実」だったのに過ぎない。

看過出来ないのは、福島の実情を天皇陛下に知ってもらいたかったということ。
「お前よりはね、天皇陛下や美智子妃殿下は実情をよく知っているんだよ」。

皇室は何度も福島を訪れている。福島の実情をよくご存知だ。

山本太郎よ、キミは水俣に行ったか?、キミは広島、長崎の被爆者と話をしたか?沖縄の歴史を知っているか?

陛下の発言は、“制限”が多い。その限られた範囲の中で、言葉を発せられる。
水俣で「真実」と「正しさ」ということについて予定外の言葉を発せられたのはその証左だ。

その裏には、「政治利用された」ことへの不快感があったのだと推察する。例の憲法記念日に出席を“強要”され、そこでは何も発言されず、会場に突然こだました、安倍も唱和した天皇陛下万歳!の時のあの苦々しい表情。それを、婉曲にたしなめられたものだと思う。水俣での発言は。

新聞各紙やテレビが山本太郎のことを大々的に報じる。彼はたぶん「ほくそえんでる」だろう。うまく露出が出来たと。とにかくマスコミの寵児でありたいという欲望の持ち主なのだから。

まんまとマスコミは乗ってしまった。紙面の多くを使って。政治利用がどうだこうだと。

もうひとつ、マスコミの視点でのおかしさ。田中正造の直訴と合わせて論じていること。まったく次元の異なることなのだ。

明治天皇と平成天皇は置かれた地位が立場が違う。国家元首であった天皇と象徴天皇である平成天皇。
しかも田中正造は「覚悟」の程が違う。まさに身命を賭してだ。国会議員を辞職した上での行動。

田中正造と同列に置くのは、田中正造に対してあまりにも失礼だ。

皇室の目は、福島だけではない。被災3県、多くの被災者にも向けられている。津波の死者、津波で家を流されて今なお仮設暮らしを強いられている人たちに、あの“山本教団”の人たちは目がいかない。

「原発」を叫べば正義だと思っている。いや、彼らに正義と言う言葉は当てはまらないだろう。目立っていればいいのだから。

バカが一人いる。バカを国会議員にしてしまった人がいる。そのバカを教祖のように崇める人たちがいる。

だから、原発を阻止できないのだ。原発ゼロの国に出来ないのだ。

何も知らないのは彼ら。陛下はよく知っている。これも「無知」なるが故の浅知恵。原発推進派を勢い付かせるだけの愚行。

マスコミは“ネット”の代弁者ではないはずだ。いや、もうなってしまっているからな・・・。

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