2013年11月24日日曜日

あの「金」はどこに使われているんだろう

とにかく人間はカネに弱い。よっぽどのことでないとカネを積まれりゃどうとも転ぶ。そんな代物だ。

あのホリエモンが「金で人の心も買える」と言ったのは不快だったが経験に基づく実相だったのだ。

あの猪瀬直樹が「カネ」でつまずいている。徳州会から5,000万円を“借りた」という件。
彼が文筆家だった時。かれの著作はなかなかの力作であり、訴えるものが多かった。彼が作家のままでいたなら、自分が引き起こしたような“事件”を厳しく糾弾したことは想像に難くない。

あの無様な言い訳会見にだって、すべて論破していただろう。

都知事になる前、彼のツイッターは「俺の本を買え」一色だったような。読後感がツイートされると必ずリツイートしていた。
金儲けが好きな奴なんだなという印象・・・。

彼の徳州会借金問題は、検察の朝日新聞にたいする「リーク」から発しているという。検察はだいぶ前からこの件を把握していたようだ。

検察の伝統的体質は、国家権力の体制変革を極端に嫌う点にある。カネにまつわる事件の捜査でも、常に政治的判断がつきまとう。

今度の事件の発覚、それは検察を使っての「めくらまし」だという人もいる。何から目をくらませるか。言わずと知れた特定秘密保護法案。マスコミや国民の関心をそっちに逸らせようという意図。

あながちあり得ない事ではない。猪瀬がどうなっても国家権力の統治機構が時の権力者に意向に沿うようであればどうでもいいことなのかもしれないのだから。

とにかく絶妙なタイミングだったと思わざるを得ない。

「カネ」に対する彼の“弱点”が見抜かれていたのだろう。

特定秘密保護法案をめぐって、維新やみんなの党は、修正という大義名分をたて、自公の前にひざまずいた。維新の修正案なるものは、見方によっては原案よりもひどい。そこには石原慎太郎の意志が働いている。石原は自分の後継者に猪瀬を選んだ。懇意にしていた徳州会に資金援助を依頼した。石原も「カネ」に関する猪瀬の弱点を見抜いていた。

そんな「相関図」だって描けないことは無い。

この法案をめぐって、野党と称するところにどれくらいの内閣官房機密費が渡っていたのだろうか。自民党の国対費が使われていたのだろうか。
多いに興味のあるところだ。

国会議員ほどカネに弱い職業の人はいない。

国対費や官房機密費は野党に渡された事実を、何例も知っている。ちょっと言い方を変えれば、いかにバレないようにカネを渡すかがその当事者たちの手腕だったと言われたことも。

カネは常に紙袋に入れる。それも“常識”だった。

後先するようだけど、この件をリークした検察って、法案成立後は、「秘密漏えい」の罪に問われないのかな。書いた記者も教唆の罪なるのかな。

どこをつつけばカネが出る。それを熟知していることも手錬の議員の必須資格。


原発。その立地地域には、惜しげも無くカネがばらまかれた。東電、財界は、言われるままに惜しげも無くカネをばらまいた。
電源3法。国家がそれを後押しし、立地自治体にもカネが存分にいきわたっていた。

原発の危険性とは別次元の、その「背景」をこの際置いておく、カネの危険性のこと。

あえて言えば、原発の危険性をカネというシャブでマヒさせてしまったような。

修正に応じた“野党”だけではなく、その他の野党にも、機密費や国対費が渡されているのかどうか。あまり多くを語りたくは無いが・・・。

日曜妄語は寡言をもってよしとす。ということで。

あえて附言。「金額はけちるな、言われた通り出せ。いや、言われた倍出してやれ。そうすりゃ誰だって感激するもんだ」。人心収攬に長けていたある大物政治家から聞かされた“極意”。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...