何日間も、何か月も、いや何年も・・・。真面目に考えてきた挙句のきょうのこの一言。決して茶化してるわけでも無く。
くだらない話かもしれないが。今朝から我が家は“本格除染”がはじまった。
庭の除染。樹の剪定、土の埋め込み。
業者さんに挨拶に。樹木の扱いを聞かれて、「かみさんに聞いてください。庭のことはよくわからない。ここはかみさんの“個別的自衛権”の範疇だから。“集団的自衛権”は無いから」と、全くの冗談で返す。
現場監督の人は、その冗談をいささかわかってくれたらしい。その“比喩”に笑っていた。他の数人の表情。「このおっさん何を言っているのか」って感じ。
要するにその「言葉」も「意味」も知らないってことだろうっていうこと。
最近も、10人ほどの集まりで、年齢は若者から年配まで。「集団的自衛権」のことを聞いてみた。
「知らない、関係ないから」。「言葉はきいたことあるけど意味がよくわからない」「話がどんどん難しくされているようで、何がなんだかわからなくなってきた」「国会議員に任せておけばいい」。「戦争だけは嫌だ」。
そんな雰囲気を味わった。
新聞、テレビは連日真面目にその日にあった事象を伝える。政治家は連日そのことを議論している。にも関わらずだ。
新聞の投書欄にも毎日のように投稿がある。官邸前では抗議集会が行われている。
でも、大方の雰囲気は「無関心」なのだ。
なぜ無関心なのか。政治の手法が、簡単な話をより難しくしているから。
本筋を離れたようにも見える15項目とか8項目とか3原則とか、日替わりメニューのように論点をすりかえたり、都合のいいように持ち出してくるから。
そして大本の「改憲」問題が素直にテーマにされなくなったから。
「戦後レジームからの脱却」。安倍の悲願だ。信念だ。それはそれでいい。
とにかく「憲法論議」に立ち返るべきだ。小手先細工じゃいけないということだ。
改憲をいう人達は、もちろん憲法を守ろうとしない。それに“不信感”すら持っている。なぜか。自分たちが作ったものではないからということに行き着く。
“愛すべき憲法”ではないのだ。
護憲派は9条だけを盾にものを言う。戦争放棄をうたったその条文を不変のものとする。
双方とも「平和」を言う。しかし、「平和」の捉え方が違う。いつまでも中途半端な「平和の概念」ではいられなくなった。
だから、憲法改正を国会の論議とし、改憲を3分の2の議員、過半数の国民投票に委ねるしかないのだ。
そして少なくとも国民投票では、有効な「投票率」を決めて。全有権者の過半数という枠をはめて。
注目されるとマスコミが言い続けてきた与党協議なるもの。その落ち着く先は見えていた。こうなると何回か以前に書いた。その通りになった。
それこそ、ありふれた言い方だけど、国民不在の言葉遊び、文字遊びで。どっちが提案したかどうかはともかく、自公それぞれが自分の都合のいい読み替えの出来る合意。
集団的自衛権の容認、すなわち戦争という議論にもなる。たしかにその道は開かれたのだが。
政治家が口角泡を飛ばすように語りあっているのは「国家としての戦争」の話だ。
市井の民の大方が杞憂し、反対するのは「国民としての戦争」だ。
どこか「原発論議」とにているような構図。
国民としての戦争には、必ず「死者」が出てくる。国家としての戦争には「死者」は出てこない。かすんでいる。その乖離が埋まらない。
戦争を知っている世代は減っていく。経験者の中には戦争を語りたがらない人がいる。かたくなに。そこには「死」が介在していたから。
戦争を知らない世代が社会の中枢を担っている時代になった。「国民の物語」としての戦争をいくら語り継いでも、国家はそれを馬耳東風のごとく聞き流す。
改憲、戦争そのもの。それを論じるべきなのに、集団的自衛権なる言葉に、言い方は悪いが、矮小化してのああでもない、こうでもない。そこに透けて見えるものは何か。
だから「から騒ぎ」と言ってしまおう。
う~ん、明日も続きかな。
2014年6月27日金曜日
“チェルノブイリ”異聞
ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...
-
新しい年となった。雪の中だ。 良寛の詩作を引く。「草庵雪夜作」の題名。 回首七十有餘年 首 ( こうべ ) を回(めぐ)らせば七十有餘年 人間是非飽看破 人間の是非看破(かんぱ)に飽きたり 往来跡幽深夜雪 ...
-
ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...
-
そう、あれは6月の初めだったか。 急に視力が悪く、パソコンの画面が見え難くなった。 脳梗塞で入院した時、最初に診察してくれた当直の麻酔科の医師が「白内障が出てます。手術した方がいいですよ」と教えてくれていた。 その後転倒して、それも二回。 CT 検...