水五訓という言葉があります。誰の作かは定かではないようですが、永平寺にもあるとか。
一.自ら活動して他を動かしむるは水なり。
二.常に己の進路を求めて止まざるは水なり。
三.障害に逢ひて激して勢力を倍加するは水なり。
四.自ら潔くして他の汚濁を洗ひ清濁合せ入るる量あるは水なり。
五.洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり
雪と変じ霰(あられ)と化し凝(ぎょう)しては玲瓏(れいろう)
たる鏡となり而かも其(その)性を失はざるは水なり。
チリを襲った地震と津波。津波のすさまじさを見るにつけ、また、集中豪雨などの水の勢いを見るにつけ、水の凄さ、恐ろしさを感じます。
人類がこの地球上の姿を現す前から海には水があった。人類が住む前から、海に注ぐ水は山の中の小さなわき水だった。木の葉をぬらしていた雨水だった。
もしかして、水には水の世界があって、勝手に暴れたり、休息したりしていたのではないか。いつの間にか人類が水の領分に近づきすぎた。水の領分を侵したのかも。
水五訓は、しばしば人生五訓にも擬されるが、やはり水は畏敬の対象かとも。
「君は舟なり 人は水なり 水能く舟を載せ また能く舟を覆す」。貞観政要の一節。
政事。人を国を治める人の教えを説いたもの。政治の要諦。猛威をふるった水に政治家は思いを馳せるべきかとも。
毎夜のようにアルコールの入った水のお世話になっています。水商売の方にもお世話になっています。ゆめゆめ水をおろそかにせにように心得おり(爆)。