2010年3月31日水曜日

犬の入院

我が家には犬が二匹。メスの甲斐犬ミックスの澪とビションフリーゼと言われる牡のゲンキくんと。いずれも出自は定かならず。縁あって我が家の一員となった次第。


澪は推定年齢14歳余り。去年の秋頃から体調を崩し。いわゆる老化というやつなんでしょう。滅多に散歩にいかなくなった。あれほど好きだったのに。ここ一月余りは夜中に徘徊。家の中を。そして最近は歩くこともままならず。へたりこんで泣き、吠え、奇声を発し。昼間も寝ず、夜も寝ない。起きてる。飼い主も寝られず。食べ物も自分ではとれず。水も自分では飲めず。などなどといった具合でありまして。


亭主も完全に睡眠不足状態。まさに状況は老老介護なのであります。かかりつけの獣医さんにいろいろ世話になり。睡眠剤をもらって飲ませるのですが寝ない。睡眠薬の副作用で下血。自力のトイレも難しいような状態。


獣医さんの薦めで「入院」させることを決意しました。24時間観察しないと的確な治療はできないとうこともあり。愛用のクッション持参でついに入院。今朝もどこか痛いか苦しいのか鳴きっぱなしでした。


最近スポーツジムもあまり行かず。筋肉なまっている。その腕に8,5キロの犬を抱えて。近所ではあるんですが、その獣医さんのところへ。腕の力も限界に。澪は入院を察知したのかどうか。話しかけはしたのですが。腕の中で身体を固くする。普段は嫌がる診察台にもおとなしく立っていて。「楽しい入院ですよ」とやさしく声をかける先生。その腕に抱かれた時はいささか抵抗したものの「病室」へ。さてさて数日間どんな入院生活をするのでしょうか。なんといっても気になるけど。「環境変えたほうがいい場合もありますから」という先生の弁を信じて。


きょうは昨日までとはうってかわって春の陽気。腕の中で澪ちゃんは春の気配を感じていたのかどうか。春風にのってどこからか沈丁花の香りがしてきました。華やぐ香なんですがきょうはなんとなくはかない香に感じられ。子供の頃、いつも行っていた世田谷区野沢の叔母の家。そこにはいつも春になると沈丁花の香りが満ちていた。その叔母も長生きしたけど最後の頃は痴呆症気味だった。犬にもあると先生の説明。澪もその気ありと。


沈丁花の香りが悩ましい。一緒に行ったゲンキくん。家に向かう途中、何度も後ろを振り返る。後ろ髪引かれるかのように。まとわりついていた相手がいないことで彼も淋しい想いするのだろう。ま、しばし辛抱、辛抱。



“チェルノブイリ”異聞

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