明けましておめでとうございます。と、まずは新年のご挨拶。今年も当「からから亭」を御贔屓賜りますようよろしくお願い申し上げます。
新年、いつもと変わらず朝7時ころ起床。初日の出を見ようと思っていたのだが、曇り。したがって早起きせず。ゆっくりコーヒー飲んで、新聞に目を通し。テレビ欄、まったくくだらない。ろくな番組無し。見るもの無し。昨夜の紅白もそうだった。これじゃテレビは飽きられる。
恒例によって雑煮食し、やがて届いた年賀状を拝読。ざっと目を通しても2時間はかかりましたね。子供が生まれましたやら今年で92歳になりますという大先輩まで。102歳の親を介護中ともあったり。定年、還暦を知らせるものもあったり。いろんな人の人生が凝縮されたような葉書の束・・・。
亭主も今年で何回の正月を迎えたのか。70回を超えているのです。記憶は無いものの、一応戦前生まれ。戦中、この頃はいささか覚えあり。そして戦後。高度成長。バブル経済、崩壊とさまざまな世相をその時々の立場で体験、経験。
そして思わず浮かんだ言葉。思わず遠くへ来たもんだ。子供の頃には70歳以上生きるなんてこと思いもしなかった。あ、こういうこと書くとハワイにいる妹に叱られるんです。「あんた、元気で長生きしないといかんよ」って(爆)。異郷で貧乏暮らししているのになにやら血気盛んなお言葉。はい、今朝電話ありだったので。
海援隊の歌にもあった。思えば遠くへ来たもんだ。うろ覚えの一節、♪思えば遠くへ来たもんだ、この先どこまで行くのやら。思えば遠くへ来たもんだ、あの頃恋しく思い出す♪。
時間が過ぎるのが早いと皆いいます。月日がたつのが早いといいます。そう思います。もしかしたら、我々は余りにもスピードを追い求め、早いことはいいことだと考えてきたからではないでしょうか。パソコンの起動時間の数秒のことまで云々するくらい。夢の超特急新幹線が北から南までをひた走り。狭い日本、そんなに急いでどこへ行くってコピーが流行っていたのに。それはスピード違反警告の警察の文言だった(爆)。ケータイは通信速度の速さを競い・・・。「速読術」なんて本が売れ。
最近知りました。「遅読のすすめ」っていうのを。元中学や高校の国語の先生だった98歳になる橋本 武さんと言う人。中学生に3年間でたった一冊の本をゆっくり読むように勧めた。その本は、中勘助の「銀の匙」。亭主、あわてて本だな探す。ありました、持っていました岩波文庫。ページも表紙も真っ黄色(笑)。185ページ、大正2年初稿。
語句を一つ一つ調べ、体験し、考えるという読み方、遅読。横道にそれることが狙いだとか。進まないことに焦る生徒に言ったという。「すぐ役立つことはすぐに役立たなくなる。自分で見つけることは、一生の財産になる」と。
内容もとっくに忘れている銀の匙。埃をはらってめくる。「私の書斎のいろいろながらくた物などいれた本箱の引き出しに昔から一つの小箱がしまってある」・・・・。よし、決めた一年かかって読んでみよう、読みなおしてみよう。最初に手にしたのはいつだったのか。高校生か大学生か。その時の指紋が残っているかも。
2011年初頭。なぜか遠くとか遅くとかいう言葉にとらわれています。年頭所感ではありません。年頭ぼやきなのであります。
2011年1月1日土曜日
“チェルノブイリ”異聞
ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...
-
新しい年となった。雪の中だ。 良寛の詩作を引く。「草庵雪夜作」の題名。 回首七十有餘年 首 ( こうべ ) を回(めぐ)らせば七十有餘年 人間是非飽看破 人間の是非看破(かんぱ)に飽きたり 往来跡幽深夜雪 ...
-
ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...
-
そう、あれは6月の初めだったか。 急に視力が悪く、パソコンの画面が見え難くなった。 脳梗塞で入院した時、最初に診察してくれた当直の麻酔科の医師が「白内障が出てます。手術した方がいいですよ」と教えてくれていた。 その後転倒して、それも二回。 CT 検...