2011年1月20日木曜日

かくて「文化」が消える

古典、伊勢物語。主人公とされる在原業平。「名にしおはば いざ言とはむ 都鳥 わがおもふ人はありやなしやと」。この句に端を発しているのが東京墨田区の地名。隅田川にかかった言問橋や業平橋・・・。

東武伊勢﨑線、業平橋駅。あの東京スカイツリーとかいうタワーが出来て、それをメディアが特にテレビが無理矢理東京の新名所に仕立て上げようなんてしてるから、これまたオバカな鉄道屋さんが駅名を変更するとか。東京スカイツリー駅に。聞いてあきれる見て地獄。(爆)。

業平橋駅、明治には言問駅、その後浅草駅。そして業平橋駅。江戸から東京へとその歴史を見てきた名前。由緒ある地名は「文化」なのであります。

もし駅名変更したら、在原業平どう思うか。それより業平って字が子ども達には読めなくなってしまう。業平の名前を鉄道屋が消していいのか。単なる利便性を理由に。上を向くことしかしらない観光客の為に。

地名の文化。どんどん消されて行きました。郵便局の郵政省の都合で。郵便番号導入と相前後して。

文京区の真砂町、多分本郷何丁目かになった。麻布笄町、霞町になって、西麻布になって、今はなんて呼んでるのか。

真砂町の時は亭主怒りましたね。泉鏡花の婦系図。「真砂町の先生」はって有名なセリフ。それを本郷何丁目の先生って言い換えるのかってね。

地名は文化であり歴史であります。地方でも駅名替えること多々あり。その駅から故郷を旅立ち都に向かった人達も多数。やがて帰りたい故郷。忘れられない駅名。その駅名がある日忽然と消えていたら。帰るところが無い。降りる駅が無いって理屈もありでしょ。

他所者だけど業平橋駅保存運動があったとすればそこにタイガーマスク派遣(笑)。

“チェルノブイリ”異聞

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