2015年4月12日日曜日

地方選と原発と税金

きょうは地方統一選挙の前半戦だと言う。
知事選は10の道県、41の道府議選、5つの政令市長選、17の市議選。

幸か不幸か福島はそれに該当していない。4年前「3・11」で延期されたために8月の選挙となる。

安倍内閣は地方創生を言い、“地方消滅”が言われ、地方、地方自治はなにかと「大事なもの」とされてきた。
でも、事態とは大きくかけ離れている。地方自治なるものはお題目のように形骸化しているのかもしれない。

原発事故をめぐって、自治体は国が責任をと言った。国は自治体の意見をよく聞くと言った。
しかし、国は責任を果たさず、自治体の裁量権は狭い。

なにせ、マスコミの地方統一戦に向ける目線は少ない。決まり文句の記事では「来年の参院選の前哨戦」だとは書くものの。

決まり文句のようだが「低調」なのだろう。投票率は低く推移するのだろう。と勝手に予測してみる。当該自治体ですらそうなんだろうとも。

今度の地方選、原発再稼働がテーマになっているところも多い。北海道知事選が好例だ。

そして福井など立地地域でも“争点”になってはいるのだろう。

この問題は難しい。地域住民の“亀裂”を呼ぶからだ。
「たとえ家族の間でも、原発のことは話題にしない。出来ない。おれが立地地元の不文律だ」。そんな声が聞こえるからだ。あの福島の事故を知っていてもだ。

立地地域には国や電力会社は常に「カネ」をちらつかせる。目先の生活をエサにする。

きょう投開票の地方選の結果は、参院選の前哨戦では無い。この国の将来の選択なのだ。

立地地域に国がばらまくカネ。それは税金だ。

復興大臣は東北の被災3県を訪れ、集中復興期間が終わる来年度から、被災3県への復興予算を削減する意向を示した。
その中でこんなことも言っていたという。

「復興に使うお金は国民からいただいた税金だということをおさえていただかねば」。

じゃ、その復興予算なるもの。どう使われていたのだ。税金が。
およそ被災地復興とは無関係なところに使われてきた。

東京にある省庁の修復費、核融合研究費、反捕鯨団体への対策強化。
かたや税金の有難味をいい、かたや税金の目的外使用。

地方自治体はもっと声をあげるべきだ。
と書いたところでの寄り道。

被災3県出身の国会議員って何を考えているのだろうってこと。

税金で賄われている国公立大学は「国歌、国旗を」と安倍は言ってのけた。

国旗、国歌に反対しているわけじゃない。安倍の“論法”に怒りを覚えているからだ。

貴方の毎日の会食、そして歳費、手当、それらはすべて税金なのですよ。

あえてこの場で民主主義を持ち出すつもりはないが、すべてにおいて今の政権の論法はおかしいと。
“税金”を振り回すという、その権力意識。そして官僚による「火事場泥棒」のような振る舞い・・・。

中央と地方の関係。そこにある民主主義の理念をどう解すればいいのか。

もし、最低の投票率だったら・・・。だれがどう考えるのだろうか。地方自治ということを。

“混濁の世”なんだなあと。義憤に燃えて血潮湧くと。右翼の街宣車が流していた昭和維新の歌、青年日本の歌・・・。

わかるかな、わかんないだろうな~~。

“チェルノブイリ”異聞

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