2012年11月3日土曜日

「アトム」の親は言う

ヨークベニマルというスーパーがある。郡山を発祥とするセブンアイグループの中核企業。

家の近所の店舗。店内に流れる音楽。それが時折「鉄腕アトム」になる時がある。メロディーだけだが。♪空をこえて、ラララ、星の彼方、いくぞ、アトム、ジェットの限り~~♪。そう慣れ親しんだあのアニメの主題歌。

突然余計な事を考える亭主。「3・11」後、その“アトム”が流れていることに違和感があった。アトムは原子だったから。

なぜ鉄腕アトムなのか。事情通に聞いてみた。「きっとね。それは、なんかの合図なんだよ。レジが混んでいるとか、万引き犯がいるとかっていう従業員に向けた合図じゃないかな。店内の音楽ってそういう使われ方をしているよ」と。

喧騒に満ちた店内に流れるアトムの主題歌は、なんか、早く買えとせっつかされてような気がしたが・・・。

それはともかく、手塚治のアニメって良かったなと思う。子供は“夢”を膨らませていたのかもしれない。主人公になったように、空を飛ぶアトムに自分を置き換えたような。

手塚治。漫画の主人公に「アトム」という名をつけた。なぜだかはしらない。アトムという原子の名を付けながらも。作者は原発にかなり批判的だった人だと言う。

こんな彼の言葉かある。

「ひたすら進歩のみを目指して完走する科学技術が、どんなに深い亀裂や、歪みを、社会にもたらし、差別を生み、人間や生命あるものを無残に傷つけて行くのか」。

彼の作品の中で語った言葉だという。

繰り返すようだが、アトムとは元素記号であり、原子を意味する。鉄腕アトムには、ウランちゃんだったり、コバルトくんなど元素記号のなまえを持った“人物”が登場する。お茶の水博士という科学者も。

鉄腕アトムは原子の核融合で動く地球に住むロボットでえある。だからと言って手塚治が原子力推進、原発推進論者だったわけではない。これも繰り返しだ。

むしろ、原子で動くロボットを未来予想図として登場させ、科学技術の進歩とともに人間が暴走することの警告を発していたのではなかったのだろうかとも思うのだ。

すでにして、今の、この世の中は「予測」されていたのだとも思う。

ニューヨークを襲ったハリケーン。あの大都会に、魔天楼に甚大な被害を及ぼした。地下を主とする浸水以外に、今も続く被害。それは「停電」。

摩天楼は電気が無ければ機能しない。50階、80階という高層マンションに、高層ビルにいた人達は、まさに“戦争”状態だ。水を求め、食糧を求め、日用品を求めて。身体の不自由な人たちは・・・。

どこか去年のあの時の光景と重なるものがある。そこでは助け合いも為されているという。

電気によって成り立っている都市。
米題は『ASTRO BOY(アストロ・ボーイ)』。でも、それが映画化されたものの公開されたかどうかは知らない。もし、ニューヨーカー達がアトムを知っていれば、超高層ビルの窓から助けを求めていたのかもしれないが。

マンハッタンの流通はマヒしているはず。スーパーの機能していない。冷凍食品は・・・。生鮮食品は・・・。
「電気の無い生活」。人類はそれ無しでは生きていけない。たかが電気じゃないのだ。必要不可欠な電気だからこそ、それを生み出すシステムを社会構造を、亀裂や差別を生まないように作りだしていかなければと。
アトムはどう思っているのだろう・・・

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