2012年11月17日土曜日

野田くん、ここ数日のキミは格好いいよ

「ばんざ~い」の声に包まれた昨日の衆院本会議場。ボクはある人に聞かれました。「なんで皆バカみたいに万歳って三唱するの?あれっておかしくない?」と。「慣例なんだよね。そうしろと躾られた」。誰の時だか忘れたが、あまりバンザイの湧かない解散もあった・・・。

野田はバンザイをするわけでもなく、口を真一文字に結んで、正面を向いたままじっとしていた。覚悟を見た思いがする。400人以上の議員の、いわば首切りをやったわけだから。もろもろ万感去来するものあったと想像する次第。

昨日書いた「バンザ~イ」のこと。やはりやってましたよね。「やけくそ」って意味もあるぜと問いかけ人にも答えましたが。

そして、やはり、きのう書いたとおり。テレビは早速多党乱立に困惑している模様。今朝のニュースショーみたいな番組も、各党3分といってチャイムならしての言いたい放題会で90分の番組殆ど終了・・・。

そして、出てくるでしょうね。したり顔の“解説者”もどきが。昨夜の報道ステーションもそうだった。売れっ子の古賀茂明が読み解く。野田の本音だとか、財務省主導政局だとか。
古館はもっともらしく「今の話を聞いていると空恐ろしい気持ちになりますね」。なんだい、なんとなく猿芝居めいたテレビ報道。

で、野田くん、昨日の本会議場もよかったし、そのあとの記者会見もよかったよ。ひょっとしたら支持率多少もどるかもって具合に。

だけどね、君は、福島に触れなかった。聴きもらしかもしれないが。「福島の再生なくして日本の再生なし」。あれはどこに行ったんだい。
冒頭にそれを言えば、福島県民の心情も、多少は変わったとおもうのだけど。

たいしたことをしてきたわけでないものの、福島県民が一番恐れているのは、政権交代によって福島を見る目が変わるということなんだ。今よりも悪くなるって意味でね。

そしてね、古い政治の戻さないとか、新しい政治とか。前を向く政治とか、後ろ向きの政治とか。能書きじゃだめなんだよね。これって駄弁の一語に尽きる。古い政治とは自民党政治のことを言っているのだろうが、民社党のいう新しい政治なるものも、挫折したじゃないか。古さを謗っていることが民主党の弱点なんだよ。

「古さ」の故を以って、福島4区の渡部恒三は引退した。80歳。同じ80歳の石原慎太郎が「新しい」党に参画する。皮肉な“運命“の80歳。

いったん合意した減税日本を袖にして、何が何でも橋下さん。何を考えているのかわからないこの人。まさに“野合”そのものだ。暴走老人と決め込むのは勝手だが、日本を暴走させる気かと。
ただね、慎太郎も一つだけいい事言った。「政治主導とは、いかに官僚をうまく使いこなすかだ」と。
やはり、野田くん、君は使いこなせてはいなかったと思う。

だからね、切るものは切る。純粋民主党でやればいい。数がいくつになろうとも。“野合”の民主党で無く、純粋な。それが、3年前に政権交代を選択してしまった、選挙民へのせめてもの「恩返し」かと。

野田の選挙区千葉4区、小沢一郎は、執念深い。“野田殺し”に懸命。で、三宅雪子を刺客にした。千葉4区の有権者の度量が試される。そして、三宅雪子よ、群馬4区の選挙民になんと言い訳するつもりだ。群馬4区の、三宅に票を入れた選挙民は怒るべきだ。小沢的手法の先例。福島2区にも大田和美をもってきた。彼女は何をしたか・・・。「千葉から福島に御嫁に来ました」なんて殊勝なこと言っていたが。

それにしても野田くん、奇妙な運命のめぐりあわせの人だね。違憲状態とされて一票の格差。その是正を解散の約束事にしながら、その一番問題な選挙区、一票の重みが一番軽いところが君の選挙区だったって。

河村そ袖にした石原は、それこそ仁も義も無い、なりふり構わずの“憂国の士”。
仁とか義というものについて、どう学んできたのかな。松下政経塾で。野田くん。
幸之助さんは「仁」の人であり、「義」の人であったと思うのだが。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...