「ガス抜き」という用語があります。政界用語の一つでしょうか。
言いたいことを言わせて、あらかじめ決めてあった結論に落ち着かせる。
ガスを抜かせる。言いたいことを言わせる。
徒然草にもある「物いわぬは腹ふくるる業なり」。言いたいことを言わないと身体の中に毒素が溜まって、それこそ腹の中にガスが溢れて、身体に悪いってとこから持ってきたのか。
増税とめぐるここ数日の民主党内の動き。全議員を集めて、特に反対派にいいたいこと言わせる。時間をかけて。その挙句は誰それ一任での幕引き。政党のいかんを問わず、長年続けれて来た手法。
ガス抜き作戦が繰り広げられました。で、ガスは抜けたのか。抜けてない。抜けたガス、抜けなかったガスはどこに行くのか・・・。
民主党の“ガス”はどうやら“小沢新党”に向かう気配。歓迎すべきことなんじゃないでしょうかね。
ガス抜きって言葉聞くと、浮かんでくるのは原発事故のベントのこと。ベントをするかしないかで官邸や東電は大混乱。あげく大爆発。抜けたというか、放出された多量の放射性物質。
抜けた“ガス”は折からの風に流され・・・・。その後の展開は皆さま先刻ご承知の通り。この“ガス”被害はそっちのけのような永田町ガス抜きの日々。
抜けなかった党内のガスは野田が“ベント”するっきゃない。抜けたガス、抜けなかったガスがどれほどの被害を与えるのか。“被害”を被るのは民主党だけでしょ。他党は拍手喝采と来たもんだ。
野田も小沢も口をそろえて言う。「国民生活が大事だ。一番だ」と。ガス抜き騒ぎにうつつを抜かしている奴らに「国民」なんて言われたくない。
この“ガス”、時流という風に乗ってどこに飛んで行くのだろう。猿も笑っているぜ。
「木から落ちても猿は猿だけど、選挙で落ちたら議員はただの人」って。
聞こえてくる猿の高笑い。
2012年6月21日木曜日
“チェルノブイリ”異聞
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