きのうあった衆院の憲法審査会。「激論が交わされた」とNHKのニュースでは言っていたけど。紙を読み上げるってのが「激論」なのかな・・・。
紙を読み上げるのではなく、自分の言葉でしゃべり、議論を交わすのが激論ってことじゃないかな・・・。
それはともかく“代打”で、まさに“ピンチヒッター”で登場した自民党の高村正彦くん、その傲慢な言葉にには、まさに政治の終わりすら感じた。
「憲法学者の誰よりも、長い間、このこと(集団的自衛権)を考えてきた」。
ならば外務大臣をやっていた時の自衛権と憲法に関する答弁ってあるあなんだったんだい。
官僚の書いたものを読んでいただけってことかい。本心は違っていたってことかい。
高村くん、本学の後輩。法学部法律学科卒。弁護士資格あり。大学時代憲法を学んだはず。先生はだれだったのか。君の憲法観は大学時代に勉強した、考えたものなのかい。
そして極めつけのお言葉。
「国民の命と平和な暮らしを守りぬくため、自衛に必要な措置が何であるかについて考え抜く責務がある。これを行うのは憲法学者ではなく、政治家だ」。
これに共通したことを言っていた人もいる。安倍の家庭教師だ。
「憲法栄えて国が滅ぶの愚を犯してはならない」。彼も東大法学部だ。
政治の世界を「保革対決」という。保守とはどの政党だ。革新政党ってどこだ。
共産党を今でも革新政党と呼ぶのか。
共産党を除いてはオール保守だ。ただ、保守の意味合いが違う。
自民党にあっても、少なくとも後藤田正晴という人がいる時代の自民党。憲法や自衛権のことに関して、「まともな理解」をしてきた。
時には逸る首相もいた。後藤田はそれを身をもって押しとどめた。
「国」を考えた上でのことだ。
自主憲法制定を自論にしてきた中曽根だって、今の「安倍自民党」のような暴論は吐かなかった。それは、ある意味「真の保守」だったから。
安倍自民と保守政党とは呼びたくない。保守を名乗る「私党」だ。
集団的自衛権と憲法。それを語るに本質論では無く開催時期や人選が悪かったなどと「手続き」のいちゃもんで事を語るという愚行を平気で犯している人達。
本質論の議論が出来ない人達・・・。
やはり「自民党」は終わったの感が大なのだ。
昔日を多少は知っているから、余計にそう思う。
「失われた自民党、保守政治へのへのオマージュ」・・・。
砂川判決の、およそ「誰よりも憲法について考えて来た」という人の「つまみ食い理論」。
砂川判決についてのことは昨日書いた。
それに加えて触れておく。あの判決の「隠れた本旨」。田中耕太郎にあった多少の罪の意識が書かせたものか。
//安全保障にまつわる条約という非常に難しい問題は問題の性質上、司法が判断することはあきらめる。だけど、憲法の埒外の聖域に置いてよいわけではない。だから、とりあえずは条約を締結する内閣や批准を行う国会の判断に従うとしても、最終的には「主権を有する国民の政治的批判」に任せるべきだ//としているのだ。
国民の政治的批判、それは、各社それぞれの“思惑”があろうとも世論調査に表れていることなんだけど。
保守政治家の矜持ってものがあったのだけど。
2015年6月12日金曜日
“チェルノブイリ”異聞
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