世界の歴史は「植民地」をめぐる歴史と理解してもいいのかもしれない。
植民地主義という思想があり、それは自分たちの“文化”を、植民地とした「国」に植え付けようとした。
イギリスも長い間、たとえば香港を植民地としてきた。それは「戦争」のよる“戦利品”として、その他の国が認めたものだ。
オーストラリアも植民地にした。たぶん今でもあるのだろう。イギリス人の提督という存在。
オーストラリアの原住民、アポリジニを囲い込み、追い出し、貧しい暮らしを強いた。
清教徒としてのアメリカ人も、原住民であるアメリカインディアンの地を奪い、フロンティア精神の名のもとに、西部開拓史という映画にもあったように、インディアンを悪人として扱い、あげく、アフリカから奴隷として、アフリカ人を連れてきた。
我が家の犬、犬種は「ビションフリーゼ」という。フランスの犬だとされている。フランスの貴族夫人が連れて歩いていたあのフカフカにトリミングされた犬。
原産地はマルタ島だという。フランスの植民地だったマルタ島。そこから貴族夫人の愛玩犬として連れてこられたという。
フランスは植民地政策に狂奔して国でもあった。植民地から安い労働力として移民を移住させた。
植民地政策。それは搾取とつながっている。
フランスに移住してきた、移住させられた人の中の多くがアラブ人、イスラムの人と言うこと。
日本だってそうだ。満州を植民地化し、東南アジアにも触手を伸ばした。
琉球王朝をも併合と言う名のもとに植民地化した。そして砦として米軍基地の固定化をはかっている。
沖縄だけではない。東北だって、ある意味、大和朝廷の搾取の対象であった。
そこにいたはずの蝦夷の民は、“植民地化”されて民として扱われ、追いやられてのかもしれない。
中国だってそうだ。異民族を支配下に収め、中華思想を植え付け、弾圧を繰り返している。
ロシアだってそうだった。ソビエト連邦共和国、それは、植民地政策の帰結として生まれたものだった。
アフリカの大地に眠る資源は大国によって狙われている。南アフリカにあったアパルトヘイト。
「イスラム国」というあの過激で残酷な集団がなぜ誕生したのか。
アメリカによるイラクの独裁政権打倒。シリアの独裁政権打倒。それは、清教徒、キリスト教徒によるイスラム教との宗教対立にも見える。
「イスラム国」なるところには宗教としての“イスラム”は存在していないのだろう。
もろもろ・・・。植民地主義的精神が、世界のあちこちである「戦争」の根底に“横たわっている”ようにも思えてくるのだ。
学校教育では「植民地」の歴史を「コト」として教える。それが何をもたらしているのかまでは行っていないのではないだろうか。
「自由・平等・博愛」。誰しもが否定しない思想。しかし、それを掲げる人たちが現実に行っていることとの隙間。
シャルリーエブドが掲載した“諷刺画”、それを諷刺画とは認めないが、それを日本の出版社が出すという。それが表現の自由という範疇に入るとは思えない。
そんな場でも日本がテロの標的にされかねないということ。
植民地政策が「欲」を伴って行われてきたように、この事とて欲以外の何物でもないと思うのだが・・・。
2015年2月7日土曜日
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