2015年2月27日金曜日

「隠ぺい」の結果として・・・

東電の2号機屋上からの汚染水の流出問題。報道によれば、爆発時から起きていたことだという。
1年間の不公表でへない。4年間もだ。

なぜ東電は「隠ぺい」を続けるのか。日常的にそうするのか。その意図を忖度しても始まらない。

隠し続けて来た結果が何を招いたか。

いわき漁協は「信頼関係は完全に崩れた」とする。県民の怒りの感情は増幅される。

あまりにも「想像力」が無さすぎる。いわば「出口戦略」を考えていないという企業の在り方。

外洋の放射性物質検査では“異常”は見られないという。でも、それが東電の発表である限り、信用する人はいないだろう。
漁協も独自に検査している。獲れた魚の検査もしている。「安全」は保たれている。

でも、この事が「福島」を見る眼に変化を与える。せっかく回復してきたいわき産の漁業に対して「不安感」をまた生む。

実はこういうことはあまり書きたくないのだ。いらぬ風評を招くこと必定だから。

でも、信頼を失った企業、信頼できない国家。そこに生きているという立場に立てばその非を問題視しないわけにはいかない。

人は都合の悪いことは隠したがる。そして隠し通せると思っている。それは、国家にとって都合の悪いと思われることに於いては歴史も隠す。

きょう国会では「政治とカネ」を巡っての集中審議が行われている。

西川公也につづいて、文部科学大臣、環境大臣、あげく法務大臣までが政治資金疑惑の俎上にあがっている。
「知らなかった」という単純な言葉で事を隠ぺいしている。

官邸はその「隠ぺい」に加担する・・・。

「嘘をついたら閻魔さまに舌を抜かれますよ」。子供の頃はそんな諭がまだ生きていたけど。

1F構内に視察に行った人達は何を見て来たのだろう。取材者だってそうだ。東電のバスに乗せられ、東電の都合のいい部分だけ見せられ、測られ、それで納得して帰ってくる。見てきた、視察してきたと自慢げに語る。

見るべきところを見ていないということ。

外洋につながる「水路」はわかるはず。それをたどっていけばどこに戻るのかもわかるはず。素人考えではそう思う。

東電の作業員である「ハッピーさん」はツイッターでこう指摘している。
久しぶりに開いたツイッターのお気に入り。

「今回の汚染水流出の件はかなり問題になるかも。東電が隠し持ってる全てのデータを過去分も含め洗いざらい公表しない限り、前には進めない気が・・・。
東電が公表していないデータも相当ある。港湾内外の魚は毎日採取してるはずだし、海のデータもあらゆるポイントデータを持っているはずだし」。

「やっぱり最初から1F廃炉作業に関わる環境データは、東電や政府、官僚と利害関係の無い第三者機関で行うべきなんだよね。そうでないと当事者の都合のいい情報しか出てこないのは、今回の件ではっきりしたし。毎日、毎日、廃炉の為に頑張っている作業員も浮かばれないよ。オイラもガックリでし」。

「今日の東電の会見でわかったこと。これからも情報公開すると言い続けるが、データはすべて出すわけじゃないって事。
“我々が理解できないデータは出しても意味が無い”って言葉から、東電は事故前と変わらず物凄いプライドが高いって事。以上二つのことがわかったでし」。

そうなんだよな。作業員の士気もそいでいるのだ。

隠ぺいのイタチゴッコ。それが意味することは・・・。

お白洲に東電幹部を引っ張り出しても大岡越前はいないというこの時代。
そして、よくもまあ次から次へと明るみに出る政治資金疑惑。

「民主党政権時も外国人から献金受けていた幹部がいたでしょ」。相変わらず安倍は開き直っていたし。

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