決着の見えない原発事故。不安感にさいなまれた人たちは郡山からも脱出しているという。計画停電を嫌がった東京都民は東京脱出をはかっているという。都民は原発事故よりも地震、津波に関心あり。死者が不明者がたくさんいて被害は甚大なので当然なのですが。福島原発が首都圏に電気を供給しているなんてさらさらご存知なく。
放射能問題。牛乳やほうれん草に。予測されていたこととはいえ。食べても飲んでもどうってことないのに。すでにして福島県産の農産物は捨てられているという。
官房長官や保安院のあのかつらさん、「いまのところ」って言葉やめてください。今のところっていうと次はどうなるとかって疑惑の連鎖を生む。
マスコミとて同様。現場で涙している記者もいる。本社では、どう興味深く記事や番組作ろうかと腐心している人もいる。いきなりチェルノブイリの映像。その悲惨さを述べ。最悪の事態はこうなるといわんばかり。そのナレーションやVTR終わってからとってつけたように「そうは、たぶん、ならないでしょう」って専門家のコメント。お願いだから煽るのやめて。
朝日新聞が出している二つの雑誌。アエラと週間朝日。アエラ。表紙の防毒マスクの顔。見出しが、「放射能がくる」。絶句。抗議のメールを送りました。かたや週間朝日、見出しは「負けないぞニッポン」。編集長の違いだけか。
原発被災地でもないのに福島を”脱出”する人たち。その車列をテレビが放映する。見ている方は脱出の誘惑に駆られる。
とにかくマスコミ各位。誰のために何を伝えるのか。もっともっと自覚してください。取材するだけじゃだめ。伝えない勇気ってのも必要。伝えるべきことを伝えず、伝えるべきでないないことをやる。
間違いです。
世に言う風評被害。それを作り出しているのはマスコミに大いに原因があるのですよ。キャスターの言葉使い一つで心理的影響大なんですよ。慎重の上にも慎重を。最悪のシナリオなんて特集やめなさい。やってなんの意味がある。最悪を想定して皆安全地帯に逃げよとしたらどうなるの。
買いだめや買い占めだって同様。マスコミが大げさに伝えるから皆それに走る。無視しなさい。なんのニュースバリューも無いはず。
皆、情報を求めている。情報は必要不可欠。そして、その情報に振り回される。平時はマスコミを非難しまくっている人が、非常時にはマスコミにすがる。あわれではありませんか。ツイター、ネットは真偽不明もあり。テレビにすがるしかないのですが。
郡山市長が「廃炉」と言えば、そうか、そんなに危険な状態なんだと深読みする。当然といえばとうぜんだけど。皆、疑心暗鬼なんです。疑心暗鬼列島なんです。
2011年3月20日日曜日
“チェルノブイリ”異聞
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