2011年3月31日木曜日

この国の姿 その13

今日。久々事務所に行きました。片付け、掃除。通信機能の復旧。電話不通。FAX送信不可とかであちこちからお叱り。通信不可の原因はいつあったかわからない停電によるモデムの電源落ちだったみたいで。給湯機も元から切れていました。いつまでやっても水が温まらないのに気づいて。

復旧しました。

部屋の中、あちこちに散乱している物、物。ハサミが無い。入れていた空き缶だけ転がっている。カッターもペンもそこにあったのに。机の下から端の端まで探しても無い。

ふと気付きました。大揺れで引き出しが皆開いていたことに。引き出しあけてみたらハサミもあったーしかも、なぜか、ペンも含めて、横一列に“整然”と並んでいました(笑)。発見した時には言うべき言葉も無しで。

言葉といえば・・・・。

先日のサッカー。日本代表とJリーグ選抜の試合。カズのゴール!!!テレビも見られない被災地の人や避難所の人、原発の現場の人。申し訳ありません。よかったです。感動的でした。スタンドのサポーターも凄かった。

ザッケローニ監督の言葉。「私はゴールを決められるのは嫌いです。しかし、ゴールを決められて嬉しかったのは、私のキャリアの中で初めてです」。キングカズ。諦めない精神。

ツイッターのつぶやきも面白かった。実況中継風に。「先ほどのカズのゴールから放射能の基準値をはるかに上回る勇気と希望が検出されました。人への影響は甚大です」。

甲子園の選抜高校野球。選手宣誓の岡山、創志高校の野山くん。見事な宣誓の言葉でした。泣けましたよ。阪神淡路大震災時に生まれた子供たち。「人は仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えられると信じています。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々と」。

伝わってくるものがあります。

天皇皇后両陛下が避難所を訪問。穏やかにゆっくり語りかけられる言葉の数々。福島県からの避難民。どれだけ勇気づけられたか。

人は言葉によって励まされる。気持を奮い起こす。力を貰う。言葉の力。

翻ってこの国の宰相、トップーリーダーの言葉。「この危機を日本人が乗り越えていくことができるかどうか、それがすべての日本人に問われていると思います。そうじゃありませんか、みなさん」。まるで他人事にような響き。

彼の言葉を聞いてだれが勇気とか希望を感じたか。誰もいない。彼の言葉がもたらしたもの。それは不信と、ある種の絶望。
その他の政治家。皆似て非なるが如し。

国が存亡の危機にある時、なぜ、政治家の言葉だけが胸に響いてこないのか。

それが、今の、この国の姿。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...