きのう、近所のご主人が庭の落ち葉を一生懸命集めて袋に入れていました。
庭掃除なんですが。
きょうは木枯らしまでとはいかにものの、風があります。枯れた街路樹。落ち葉が道路を舞っていきます。どこへ行くのか・・。
子供の頃は、それこそ唱歌にもあったように、これからの季節は落ち葉炊きの季節でした。落ち葉を集めてのたき火。たき火の中には焼き芋。
そんな光景はみられません。落ち葉のたき火が「禁止」されているのかどうかしりませんが。
樹も葉も土も。みな汚染されているという認識の中で。行き場を失っている。
「落ち葉が堆肥となるように・・・」。土に落ちたワクラバは雨に打たれ、人の足に踏まれ、腐葉土となる。それが、やがて新芽を出す。
落ち葉には落ち葉の使命がある。
この自然の「摂理」が、これからは壊されてしまうのか。
「風立ちぬ いざ生きめやも」。堀辰雄のこの一語をどう読めばいいのか。
落ち葉に送るエチュードに聞こえる。
「風立ちぬ 今はもう秋 きょうから私はこころの旅人」。昔流行った松田聖子の歌。
その歌を聞いていた亭主も今や濡れ落ち葉。だけど、いろんな風に巻き込まれず、風に流されず、オバカな世間の風は聞き流し、寒立馬のように、この地に立ってます。
2011年11月7日月曜日
“チェルノブイリ”異聞
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