2011年11月21日月曜日

「原発」が菩薩であるということ

文殊菩薩は智慧を司る仏様のことです。
普賢菩薩は普く賢い者であり、人々を救う仏様です。

二人の仏さまの名前が「原発」に付けられている。付けられていた。この耐えがたい違和感。

高速増殖炉だって原発に変わりなし。「ふげん」は廃炉に向かっているがなんと終わるのは2026年。

その「もんじゅ」さまにケチがついた。政府の行政刷新会議でやり玉に。抜本的見直しを提言とか。

まだ稼働もしていない、増殖炉。そこにつぎ込まれている大量の金。びっくりしましたね。一日当たり5,500万円が使われている。これまでに2,4兆円が使われてしまった。夢の高速増殖炉。1995年にはナトリウム漏れの〝事故“も起こしている。

聞くところによると、もんじゅ・ふげんの名をつけたのは永平寺の当時の管主だったとか。純粋に、原発のいかなるものかよりも、それへの願い、智慧を持ち、人々を救うという祈りをこめて付けたのだと思いますが。

「もんじゅ」という字が紙面に躍る度に、仏教者たちはどんな思いをしているのか。

なんだか、やるせないですね。

もんじゅ予算はいくらか削られるようだけど・・・。もう、「夢の増殖炉」もいらないのでは。これまでかけた金が無駄になったとしても。
そりゃ立地地域にしては大問題であろうけど。

質素で謙虚。そう言い残していったブータン国王が、まさに「菩薩」さまに見えるような。

文殊菩薩や普賢菩薩は、名前を勝手に使われただけというかもしれないが、どう思っておいでなのか。この原発事故の現状を。

“チェルノブイリ”異聞

  ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...