2015年1月2日金曜日

「ピース」と「ハイライト」は煙草の銘柄では無かった

初めて吸ったフィルター付の煙草はハイライトだった。
若いころ“業界人”を気取ってピー缶を持ち歩いていた・・・。
だから♪ピースとハイライト♪という曲名を目にした時、煙草の歌かと思っていたっけ。

旧臘の話だ。

大晦日、飲み物が欲しくて下の居間に降りて行った。テレビでは紅白歌合戦をやっていた。
長淵剛をやっていた。なんとなくVTR臭かったが・・・。
「明日へ続く道」。被災地応援ソングだ。彼流の。

2011年5月。長淵が被災地救援にあたる自衛隊員を激励するために格納庫か体育館かでやっていたコンサート。塾生達と集まり、長淵の歌を歌った。
込み上げてくる感情を抑えながら・・・。

紅白はサザンオールスターズ、桑田圭祐に変わる。31年ぶりの出場とか。それも“特別企画”として。
横浜アリーナのライブ会場からの中継。付け髭の桑田が立っていた。

司会者が言う。交渉を重ねていて、二日前に決まった出場ですと。

そして歌った曲が♪ピースとハイライト♪
字幕を追いながら歌を聞いていて驚いた。2013年に作られた曲だというが、会場で、放送に合わせて歌詞を多少いじったのかどうかは知らないが。
完全な「安倍批判」だ。
ネットで引っ張り出した歌詞を写してみる。記録としてもだ。

♪何気なく観たニュースで お隣の人が怒ってた
今までどんなに対話(はな)しても それぞれの主張は変わらない
教科書は現代史を やる前に時間切れ
そこが一番知りたいのに 何でそうなっちゃうの?
希望の苗を植えていこうよ 地上に愛を育てようよ
未来に平和の花咲くまでは…憂鬱(Blue)
絵空事かな?お伽話かな? 互いの幸せ願うことなど
歴史を照らし合わせて 助け合えたらいいじゃない
硬い拳を振り上げても 心開かない 都合のいい大義名分(かいしゃく)で
争いを仕掛けて 裸の王様が牛耳る世は…狂気(Insane)
20世紀で懲りたはずでしょう?
燻る火種が燃え上がるだけ 色んな事情があるけどさ
知ろうよ 互いのいいところ!!
希望の苗を植えていこうよ 地上に愛を育てようよ
この素晴らしい地球(ふるさと)に生まれ 悲しい過去も 愚かな行為も
人間(ひと)は何故に忘れてしまう?愛することを躊躇(ためら)わないで♪

安倍批判というより、今の世相に、一部の世相にぶつけた渾身の“抵抗”だ。
彼も思っていたのだ。連想していたのだ。「裸の王様」を。

そして知った。ピースはもちろん平和、ハイライトは極右だということを。

2万人弱の横浜スタジアムを埋めた観客は、歌詞を噛みしめたかどうかはわからない。でも、その歌に歓声を上げ、酔っていた。
3千人余りのNHKホール。なんか“空気”が違っていた。

なんか考えてしまった。桑田は去年の、紅白で言えば、その年、紫綬褒章を受章した稀代の歌手だ。
「権威」が好きなNHK。秋の叙勲の受章者をどうしても参加させたかったのだろう。桑田はなぜかNHKが嫌いだという話だ。だって31年ぶりの出演というのがその証左だ。

司会者が言っていた「調整」とは何か。NHKの放送時間に制約されるライブ。それを嫌ったということもあるだろう。でも承諾したのだろう。二日前、それはカメラや音声をセットするためにはぎりぎりだったはずだし。
桑田の条件は、自分が歌いたい歌を歌うということだったのではないか。

紅白のプロデューサーやディレクターは、局内調整に精を出したのだろう。上層部の意向を忖度しながら許可を得るために。

数日前、安倍は桑田のコンサートに行った。そこで歌われて曲。「爆笑アイランド」。安倍が来ているのを知ってか、桑田は歌詞の一部を替えた。「衆院解散なんてむちゃを言う」と。

安倍はのけぞっていたと新聞報道にはあったが。

たぶん、桑田のところにはそちらの“勢力”から激しい非難が寄せられていることだろう。フアンである安倍は紅白を見ていたのかどうかしらない。
なんの反応もされていないようだ。

年始明け、閣僚や党幹部の記者会見で、この大晦日の事が話題にされるのだろうか。桑田批判の声が上がるのだろうか。

かつて放送禁止とされて歌がいくつもあった。局側の自主規制も含めて。この「タバコの歌」がこれからも電波に乗って歌われるのだろうか。
封印ってことになるなんてあるのかな。

“デビュー以来ずっと目立ちたい一心で、下劣極まりない音楽をやり続けてきた私が、このような高貴な章をいただけるとするならば、そんな音楽を喜んでくださったたくさんのファンの方々と、大衆芸能を導いて来られた数多の偉大なる先達たちのおかげであると、心から感謝いたしております。
これからも、みなさまに喜んでいただける音楽を創り続けていけるよう、日々励んでいく所存です。日本が、そして世界が平和でありますように”。

紫綬褒章受章にあたっての桑田のコメント。

あの歌は下劣極まりない音楽だったのだろうか・・・。なんか桑田が好きになってきたような・・・。

もうピースはおろかハイライトも吸えない。とてもじゃないがきつくて。
一番「軽い」、1ミリの煙草が定番な亭主。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

昔、ずーと昔から芸能は一種の反体制であったような気がします。歌舞伎もそうでした。御法度の敵討ちであっても、喧嘩両成敗を求めて、赤穂浪士を英雄化し、仮名手本忠臣蔵として書き直し、大星内蔵助として登場させ、筋書きは横恋慕やおかる関平を創作したりして、庶民の心意気を表現したのです。近代のフォークソングも最初はそうでした。べ平連も。今の芸人はくだらないお笑いだけ。品も格もなし。大物芸人と言われているが、高級所得者でしかありません。真の芸人が登場することを期待します。

亭主|瀬川 賢一 さんのコメント...

匿名さま

どなたかわからないのでお返事がむずかしいですが、言われていることは納得です。