国会で「論戦」がはじまった。ほとんど“不毛”に近い。今の政治の実相。
一昨日の召集日、議事堂前で記念撮影が行われていた。
超党派の国会議員でつくる「和装振興議員連盟」が、和装で並んでいる写真。約70人いたとか。ど真ん中にはあの「キン目大臣」もいた。
この議員連盟の会長は前衆院議長の伊吹文明氏。通信社の記事によれば、「国民衣装である着物を着て、国民が一致結束してテロ組織に対応している姿を示す」と語ったという
テロ組織と和装とどういう関係があるのか。
ばかばかしいの一言だ。
国会の召集日、天皇陛下をお迎えしての開会式。和服の「正装」の人は昔からいた。正装としての和服だ。
福島県選出の民主党議員もいた。
その正装である和服。着物と言えばいいのか。
明治維新後、明治天皇には洋服を着せた。薩長による新政府は。なぜ天皇に洋服姿にしたのか。
そんな「歴史」も思い起こしてほしい・・・。
和服、着物を否定しているわけではもちろん無い。
僕が持っている着物は祖母の仕立て直ししたものだ。
子供の頃の冬は綿入りの「どてら」だったし・・・。
和服とテロ。なんの関係性も無い。
共産党の議員が、「イスラム国」の事件をめぐり、安倍の発言を、エジプトでの発言を批判した。志位委員長はそれを叱り、削除させた。
これが何を意味しているのか・・・。
批判されて当然のことだと思うのだが。
共産党よ、お前もか・・・。
毎日新聞の編集委員がコラムにこんな事を書いていた。
・・・政界屈指のアラブ通、小池百合子元防衛相(62)がこう言っている。
「イスラム国っていう言葉、私は使わない。国だという彼らの言い分を、こちらからわざわざ認めることはないでしょ?」
日本のニュースは「イスラム国」と伝えるが、英語圏では「ISIS」か「ISIL」である。・・・
たしかに自民党内では「イスラム国」の呼称について議論が交わされていたと聞く。
それでだろうか。毎日新聞は「イスラム国」(IS)という書き方を始めた。
安倍がエジプトで行った演説。2億ドルの援助。そこでは「ISIL」と言っていた。「アイシル」と。
IS・ISIL・ISIS。なんでも英語のアルファベットの頭文字表記を好む今の日本。
この表記をどれだけの人がわかるのだろう。
いまだにTPPという表記の日本語訳もわからない人がいるというのに。
じゃ、なんでアメリカをUSAと書かないのだ。漢字で米国なのだ。イギリスをUKと書かないのだ。英国なのか。
これって屁理屈かな・・・。
不毛と書いた国会論戦。きのうの本会議。安倍は認めた。去年の11月に後藤さんが不明になっていることを把握していたと。
直後に対策室を立ち上げ、ヨルダンに現地対策本部を立ち上げたということを。
「事案」を承知しているにも関わらず、ISLSに言及した安倍。官房長官は、これまで「承知してない」の一点張りのようだったが。
本会議で言明したということは、「イスラム国」を念頭においてのことだろう。
あの集団の情報収集力は鋭い。知らぬよりも知っていたと言うほうがよしと判断したからか。
そしてヨルダンに、目下は全てが委ねられる状況になった。ヨルダンは苦悩している。
アメリカが言った有志連合。日本も含め、あの集団に“翻弄”されている。
身代金から人質交換。何が狙いなのか・・・。
これまた、異形な「国」だ。
沖縄、福島の諸問題。そこに目を向けねばいけないのに。
あの集団のことが連日伝えられる、それを書いている自分。
これとても異形なのかも・・・。
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