沖縄県知事が再三上京して安倍に会いたいという。官房長官に会いたいという。
絶対に会わない。会う必要は無いと切って捨てる。
沖縄はこの国の47都道府県の一つの県だ。そこの知事が会いたいというのを拒む。
理由はわかっている。「気に食わない」から。好ましからざる人物としているから。政権の意向に沿わない人物と思っているから。
地方自治ってなんだろう。
あげく、総選挙でも自民の候補は全滅した。そういう選択をした“沖縄県民”にまで嫌悪感を持っているのか。
なんと前知事と約束した「振興予算」を減らすという挙に出た。
「カネ」を道具にした沖縄県民へのゆさぶり。
あらためて言う。「平成の琉球処分」だと。歴史にある琉球処分と同類のことが数年前は福島にも行われていた状況があった。
沖縄返還を政治的悲願としていた佐藤栄作。安倍の「親戚」だ。公開された外交文書でアメリカの異議によって演説内容の変更を強いられたという。
佐藤栄作の沖縄訪問。1965年8月。それに同行していた。当時はそんないきさつなんて知らない。
「沖縄返還が実現しない限り我が国の戦後は終わらない」。これを社に電話で吹き込んでいた記憶。
沖縄・・・。あの時は「異国」だった。アメリカが発行した「パスポート」が必要だった。
飛行場には「PX」があった。関税免除の売店。アメリカ煙草やウイスキーが安く買えた。
沖縄戦やその後、それ以前の琉球処分の顛末。それまでに読んだ本で、それなりの“知識”はあった。
現実に持たされた「パスポート」。違和感を通り越してやはり理解することへの混乱があった。
当時の記録としての取材メモ帳はもう持っていない。記録はないから記憶に頼るしかないのだが。
パスポートを必要とするところに日本人が生活している。他国への移民じゃないよ。れっきとした本土決戦の防波堤になり、語るも悲惨な戦禍に覆い尽くされた県があるということ。
気に食わないから会わない。約束したカネのことも反故にして憚らない。
「幼児性」と言うは愚か。
辺野古では、今日も一部住民と警備にあたる側で「諍い」が続いているはず。
きのうはけが人も出たという。
警備会社の人間や、警官隊。どこの人なのだろう。沖縄県警の人だと思う。概ねが。最前線にいるのは。
辺野古問題を巡って沖縄県内でも「賛否」はある。では警察官はどう思っているのだろう。ウチナンチューがウチナンチューを実力でごぼう抜きに排除することを。幼馴染を立場を異にしているかもしれない。可愛がった近所の子供とおばさんだっているかもしれない。
もろもろ「三里塚闘争」を思い出す。まだ“過激派”が全盛だったころの。
昨夜、安倍は韓日議員連盟の会長らと会っていた。朴大統領との会談実現を要望したと聞く。
会いたいとう自国の首長には会わない。謝絶する。なかなか会えない他国の人にはぜひ会いたい、話合いたいという。
もちろん日韓首脳会談が実現し、友好関係が実現する事になんら異存は無い。そうあるべきだと思う。
会談実現は自分の手柄になるからだろう。お子ちゃまだな、全くもって。と思ってしまう。
次元は違うが反韓を叫ぶ、ヘイトスピーチなるものを好む人達はどうみているのだろうかなとも。
沖縄県人も「在外特権」を持った異民族とでも思っているのかなとも。
沖縄戦でその最後を見取り、濠内で拳銃で自決した海軍の太田実中将。海軍次官に宛てた最後の電報にはこうある。
「沖縄県民斯ク戦ヘリ
県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」。
2015年1月16日金曜日
“チェルノブイリ”異聞
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