この数日間で日本国中を覆ったこのムード。停電恐怖症、電力恐怖症。まさに政府・東電の“恫喝”は見事に成功。
メディアはこぞって節電の奨め。もはや脅迫めいている。一億総節電運動。
知恵を振り絞ったありとあらゆる節電策が披露される。そして皆、それに従う。
一億なんとかっていうのは、どうもあの時代を想起させるよう。
とにかく黙って「我慢」する。耐える。日本人の美徳でしょう。散々“浪費”していたことは、それはそれで置いといて。
「原発事故があったんだから仕方がない」。この諦観も日本人ならではのものかも。
今のこの国を新たに覆い始めた精神世界。外国人はどう見ているのか。
「反節電キャンパーンでもやろうかな」。そう息巻く橋下大阪府知事の言もあながち否定出来ない。
「でんき予報」にはじまって、節電目標達成したらご褒美あげますよ。ちょっとしたものをエサにして・・・。
もはや人類の営みは電気無くして成り立たない時代になってしまっている。生産活動も、社会構造も。経済活動も。
すべてが先進国という「美名」にあこがれ、GNP“神話”の踊らされ、超大国と比肩できる国になろうとしたことの「大いなる勘違い」と。
この夏を我慢すれば、来年は元の生活に戻れるか。もはや無理でしょう。この冬も暖房でまた電力不足と言われるでしょう。来年の夏も・・・。
高層ビルは窓が開きません。風を入れることは出来ない構造。地下数百メートルにまで及んだ地下鉄。地下鉄の車内で窓を開けられるのか。
玄海原発の再開を要請する政府、担当は経済産業大臣。嫌な役割は皆“部下”。浜岡停止などおいしいところだけは自分の手柄。菅の卑しい性格。
官邸の中は「外国の要人がくるから」という理由で快適な温度設定とか。菅のところにロクな来客なし。
「電気の無い社会」。それを乗り切るしかないのです。それが体育会系の精神論であったとしても。
そして今の「電量不足」を乗り切れた時、それが当たり前の、普通の生活だと思えるようになった時、はじめて「原発」は要らないーそうなれるのです。
国は号令だけ。実践の戦術は民任せ。まだまだ絵に描いた餅のような自然エネルギー。
決して今から40年前、50年前の暮らし方を「是」とするのではなく、新しい暮らし方を民の知恵が生み出さなければ。
きょうも列島は酷暑の気配。「電気」のせいで死者が出ないことを祈るのみ。
メディアの総節電キャンパーン。被災地のことはもはや「ニュース」でなくなったような。節電グッズなるものをニコニコ顔で得意げにレポートしてるやつら見てると「なんかこの国はおかしい」と思えて仕方がない・・・。
2011年7月2日土曜日
“チェルノブイリ”異聞
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