2011年7月24日日曜日

「語るに落ちた話し」もうひとつ

新聞に載っていた小さな記事。見出しは“復旧作業へ暴力団関与排除 協議会設立へ”。以下本文抜粋。

「東京電力は、福島第一原発の復旧工事に絡む暴力団の関与を排除するため、警察庁の助言に基づき、暴力団等排除対策協議会を22日に設立すると発表した。東電は“工事が大規模化し、多くの企業がかかわるようになったため、暴力団が入り込まないようにする必要がある”と説明した」。

この発表にはいささかの“嘘”があります。入り込まないようにするというのは違います。既にして入り込んでいるのです。
東電が雇ったのか、復旧作業に携わる建設会社など元請会社が雇ったのか、下請け、孫請けが雇ったのか。爆発事故直後から原発にはヤクザもの、暴力団員が入り込み作業をしていました。もしかしたら命知らずの鉄砲玉みたいな野郎が、高報酬を目当てに“志願”していたのかもしれないし。

爆発事故後、現場に暴力団がいたのは事実のはず。しかし、既存のメディアは知ってか知らずかそれを報じていない。報じる必要もなかったのかも。
しかし東電はじめ関係者は知っていた。
メディアが報じたのは過酷な環境の中で作業をする人たちの様子。そして問題視され始めた作業員の被曝問題。

被爆線量検査ということになって困ったことに。「作業員130人が行方不明」って記事になる。不明に決まってるでしょ。雇った方は言えない。被曝していたとしても名乗り出ない。名乗り出て「身元調査」されたら暴力団ってことがバレちゃう。

「捨て身で危険覚悟で原発止めるために行って身元バレて警察に誰何されたんじゃ割にあわねえ」。こんなタンカを切ったかどうかは知らないけれど。

だから冒頭の記事。ヤクザが居たってことを認めた東電。語るに落ちたって次第。

戦後の銀座警察。都心の治安は愚連隊が守った。銀座警察の流れは今の住吉連合か。当時は大日本興行と言っていたかも。

震災後、いち早く避難所に支援物資を届けたのは暴力団だった。中身は細かい気配り。一例。箸が山のように入っている。カップ麺は支援物資で届くけど食べるためには箸が要る。そこに気づくのが暴力団。しかも彼らは絶対に名乗らない。「宣伝」は無し。
阪神大震災のあとの支援。山口組の“貢献“大だったと言われた。

大災害の後には暴力団が登場する。その人たちは悪さはしない。爆発直後、放水する警察の機動隊と暴力団が呉越同舟の作業をしていたってことにもなる。

東電と暴力団とはいかなる関係にありや。株主総会にいたのかな暴力団。献金しているのかな東電。不謹慎な暴論のようですが、東電発表を見ているといろんなこと考えてしまうのです。

何を今更「暴力団排除」。ってことは命知らずはもういらない。いささか安定ってことの証左なんでしょうか。

発表記事だけ書いているメディアはやはりおかしい。発表の意味するところを読み解いてこそ天下の新聞かと思うのですが。

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