みちのくの放射能ふる半夏雨
福島県の人が読んだ句。
半夏雨(はんげあめ)。半夏生(はんげしょう)の時期に降る雨のことをいいます。半夏雨は時として大雨になるといわれてきました。
半夏生とはいわば季語。二十四節季などの暦日の他に、季節の移り変わりをとらえた言い方とでもいうのでしょうか。特別な暦日。雑節。
草の葉が半分白くなって化粧しているようになることから来ているともいわれます。半化粧、半夏化粧。
半夏生の日に雨が降ると、そのまま大雨が降り続くという言い伝えがあります。この大雨によって起こる洪水を「半夏水(はんげみず)」などとも呼ぶそうです。
半夏生の時期は、梅雨のちょうど真ん中付近。今年は7月2日だったようです。
夏至から数えて11日目とされているようです。夏至の半分というところからつけられたという説もあります。
梅雨が明けて真夏。なのに半夏雨のように集中豪雨が新潟や福島を襲っている。
河川は氾濫し、死者も出し、家屋は浸水。田畑も冠水。
まだまだ降り続くようです。なんか思う。自然災害が多い。なにかおかしいと。
コメどころの豪雨。魚沼もやられた。コメも牛肉も野菜も。雨や放射能で。「食料危機」。そんな言葉もあながち杞憂ではないかも。
過日、友人の画家の来年のカレンダーの作品打ち合わせ。東北六県を題材にしようと。二か月に一枚の絵。
福島の画は半夏祭りにしました。多分豪雨の真っ最中かもしれない会津下郷町の大内宿で毎年行われる祭り。半夏祭。集落の氏神さま高倉神社のお祭り。五穀豊穣を願ったものです。
昔ながらの白装束に黒の烏帽子という装束で男衆が神社に向かって行列を作って歩く。会津の夏景色。
時期外れの半夏雨、集中豪雨、郡山は避けてくれました。あの雨が降っていたら放射能汚染はどうなっていたのだろうなどど思案。
原発に降ったらどうなっていただろう。むき出しの発電所に降ったら・・・。
豪雨の被災地。原発から避難していった人達の多くを受け入れてくれているところです。新潟の三条は南相馬から。三条の汚泥掃除に南相馬のひとが加わる光景が浮かびます。
そしてきのうも亭主の周りで見た光景。
日常の会話も悲し線量と 逃げる逃げない堂々巡り
これも原発難民であろう方の詠んだ句。
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