特定秘密保護法が今日から施行される。
何が秘密なのかは秘密と言う法律。少なくとも公務員を縛るなら、現行の法制で十分だと思うけど。
報道だって、一発の「恫喝」で委縮しているわけだし。
選挙報道らしい報道が無くなったテレビ。最近はもっぱらゴマスリにも見える。
媒体としてのテレビへの依存度、視覚、聴覚に訴えてくるメディア。
そこで連日垂れ流されている番組。
視聴者から、国民から、「考える力」を奪っているような。
選挙の真っ最中なのに、話題はもっぱらノーベル賞。それも衣装がどうだ、晩さん会がどうだと。視点がおかしい。
なんか息苦しい世相となったもんだと。
麻生太郎がまた「暴言」を吐いた。
「アベノミクスで効果を出していないのは、よほど運が悪いか、経営者に能力が無いからだ」。
そして・・・。少子高齢化に伴う社会保障費増について・・・。
「高齢者が悪いようなイメージをつくっている人がいるが、子供を産まないのが問題なんだ」と。
斜に構え、マフィアもどきの格好をして、やくざまがいのべらんめえ口調。
本物のヤクザ屋さんの親分も言って来た。「とっちゃん、ありや無いぜ」と。
産まないのが悪いとしよう。ならば産んだらどうなる。
誰だって子供は産みたいんだよ。そのために涙ぐましい努力さえしている人もいる。
そして親は必死になって子どもを育てているんだ。
友人が息子さんを亡くした。37歳の息子さん。手塩にかけて育て、結婚式に招かれた彼。
親の悲嘆を思うと、筆舌には尽くせない。
「産む」、「生」と言う字に重なる。生ということにこだわる。
「生」とは政治の基本なのだ、
”生ましめんかな“。栗原貞子という被爆詩人の書いた詩。実話だ。
原爆投下後、防空壕の中で一人の妊婦が産気づいた。大けがをしていた産婆さんは、身を引きずるようにして、その赤ん坊をとりあげた。産声を聞いてその産婆さんは息を引き取った・・・。
子を産む、生むとはそういうことなのだ。
日本のこどもの6人に一人は「貧困」なのだ。満足にものも食えないのだ。
平均所得半分の収入しか得られない働く母親。おかずの無いおにぎりが精いっぱいのご馳走だという。
昼飯は食べていないとも言う。
「おにぎりパーティだよ」と言って親子が励ましあっていると言う。
週一回のボランティアによる「満足な食事」の提供、それがその子たちの栄養を支えている。
産んでも育てられない社会システムなんだよ。政治の貧困が、劣化が招いた。
ボクは餓えの苦しみを知っている。食べ物が無いと言うことがどんなに辛いのかを知っている。
3・11後の避難所の光景も知っている。まず問題になるのは、一番欲しいのは食べものだということを。
生きるために人は物を食べている。
いくら釈明会見をしようと、その言は「放たれた矢」なのだ。看過できないことなのだ。
麻生の“暴言”には馴らされてしまっているのか。この発言問題をメディアは大きく取り上げない。釈明会見を小さく扱って「お・わ・り」。
これも恫喝の為せる業か。
なぜ麻生があんな事を言ったのか。政治をやぶにらみ的に見れば、財政政策では安倍と麻生には考えの違いがある。財務省のドンは、いきなり増税派だ。安倍は1年8か月延期した。
遠回しな安部への牽制球かもしれないが。
産まないかではない。産ませられないかが問題なんだぜ。
たらふく贅沢している政治家には、食えない子どもがいることなど念頭にないのかもしれない。
余計なおせっかいだったかな。おぼっちゃま方。
2014年12月10日水曜日
“チェルノブイリ”異聞
ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...
-
新しい年となった。雪の中だ。 良寛の詩作を引く。「草庵雪夜作」の題名。 回首七十有餘年 首 ( こうべ ) を回(めぐ)らせば七十有餘年 人間是非飽看破 人間の是非看破(かんぱ)に飽きたり 往来跡幽深夜雪 ...
-
ロシアがウクライナに侵攻し、またも多くの市民、日常が奪われて行く。 ウクライナという言葉、キエフという言葉、チェルノブイリ・・・。 そう、あの最大の原発事故を起こした地名の幾つか。 「チェルノブイリ原発事故」。1986年4月26日。 ウクライナの北部にあるその...
-
そう、あれは6月の初めだったか。 急に視力が悪く、パソコンの画面が見え難くなった。 脳梗塞で入院した時、最初に診察してくれた当直の麻酔科の医師が「白内障が出てます。手術した方がいいですよ」と教えてくれていた。 その後転倒して、それも二回。 CT 検...